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セラピードックって知っていますか?役割や効果を解説!

動物看護士
宮井 智美
[記事公開日]  [最終更新日]
みなさんはセラピードックと呼ばれるわんちゃんたちをご存じでしょうか?
盲導犬や聴導犬、救助犬などは聞いたことはあるけれども、
セラピードックのことを良く知らない方は多いかと思いのではないでしょうか。

しかしセラピードックはたくさんの人々に笑顔をもたらし、幸せを運んでくれる素晴らしい活躍をしています。

今回はそんなセラピードックについて、少しお話していこうと思います。
[ 目次 ]
セラピードックって知っていますか?役割や効果を解説!

セラピードックはどんなことをする犬?

セラピードックはアニマルセラピーで活動を行う犬のことの総称です。

活動場所は高齢者施設や障がい者施設、医療現場をはじめとして
ときには児童施設、学校、災害の被災地、刑務所の慰問など様々なところで活動します。

セラピードックは、何か特別な活動をするわけでも、芸をするわけでもありません。ただ様々な方法で人と触れ合うだけです。

人は動物と触れ合うときに、愛情ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」という脳内物質の濃度が上がることが証明されています。

セラピードックのことを撫でたり、話しかけたり、一緒に散歩に行ったりという行動でこの「オキシトシン」の分泌を促し、様々な環境で人々に癒しを与えているのです。

セラピードックの活動は、主に3種類に分かれます。

①AAA(Animal Assisted Activity)動物介在活動

高齢者施設や医療現場のホスピスなどで主に取り入れられている活動です。

治療を主な目的とせず、主に犬との触れ合いを楽しむことを中心としてレクリエーションを行っています。
犬と一緒に遊んだり、触れ合ったりすることでリラックス効果やストレス解消などを目的とし、大きな癒しの効果をたくさんの人に与えることが出来ます。

②AAT(Animal Assisted Therapy)動物介在療法

こちらは医療現場で医療スタッフとともにリハビリやカウンセリングを行うセラピードックの活動です。医療従事者も主導のもと行われます。

精神的の安定だったり、身体的な機能の向上を目的として行うもののため、多くは専門のハンドラーが付いて活動をします。

精神科や介護施設、障がい者施設などで行われることが多く、さらに治療には長期間かかることもあるため忍耐力の強い犬種のセラピードック(ゴールデンレトリーバー・ラブラドールレトリーバーなど)が活躍しています。

③AAE(Animal Assisted Education)動物介在教育

保育園や幼稚園、小学校などといった教育施設で、子供たちが命の大切さや動物の触れ合い方を学ぶための活動です。

教育活動の一環として取り入れている学校も近年増加しています。

動物愛護精神や知識を深めてもらうことも期待でき、教育の現場では貴重な教育活動となっています。

セラピードックって知っていますか?役割や効果を解説!

セラピードックがもたらす効果

前述したように、セラピードックと触れ合うことで人は癒しの効果を得ることが出来ます。

そしてその癒しの効果がリハビリや治療に良好な結果をもたらすことがあり、
奇跡としか言いようがないような事例も怒ることがあるのです。

犬に愛情を持ち、次に会うまでに楽しみが出来ることによって生活に希望を見出すことができ、治療に積極的になったり。

セラピードックに寄り添われながらリハビリを繰り返すことによって失っていた記憶が戻ったり、動かなくなったはずの手足が動くようになったり…
その効果ははかり知れません。

セラピードックって知っていますか?役割や効果を解説!

セラピードックになるには

セラピードックになるには、セラピー犬認定試験を受けて合格する必要があります。

とはいえ、セラピードックは盲導犬や聴導犬などの認定試験のように厳しい訓練はあまり必要ありません。

活動で人に触れられることが多いため、基本的なしつけと人に危害を加えないこと、どんな状況でも落ち着いていられること、そして人に触られるのを嫌がらない犬であれば成犬でも受けることが出来ます。

認定試験でチェックされる項目は
・マテ・スワレなどの基本的なしつけ
・車いすや大きな動くものに対して恐怖心を持つことがないか
・急に触られても大丈夫か
・嫌なことをされても噛んだりしないか

など様々なチェック項目があります。

セラピードックはどんな犬種でも活動できますが、温厚な性格のラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバー、賢く従順なボーダーコリーなどは採用されやすい傾向にあります。

小型犬ですと人懐こいトイプードルやダックスフンド、チワワなど抱っこされるのが好きな犬種はセラピードックに向いているでしょう。

セラピードックを訓練している団体

日本では1986年から約10万頭のセラピードックが活躍しており、多数の団体が育成・活動を行っています。

代表的な団体としては
・日本動物病院協会(JAHA)
・国際セラピードック協会
・日本レスキュー協会
・ドックセラピージャパン

その他にも、日本国内では多くの団体・法人がセラピードックの育成から認証、そして活動を各地で開催しています。

もし愛犬をセラピードックにしたい!一緒に活動していきたい!と思う方がいたら、ぜひお近くの団体を探してみてください。

地方でも多数の活動がありますので、実際に見学に行ったり、参加してみたりして雰囲気を感じることが出来るでしょう。

人々を笑顔にさせてくれるセラピードック。
これからも活動を見守っていこうと思います。

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