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獣医師が考える、初心者でも飼いやすい犬種3選、飼いたい犬種3選

獣医師
山口あすか
[記事公開日]  [最終更新日]
始めて犬を飼うので、なるべく飼いやすい犬種はどれかしら?と悩まれる飼い主さまも多いようです。
飼いやすさの具体的な項目は以下のようなものではないでしょうか?

 ・あまり吠えない(無駄吠えしない)
 ・咬まない(攻撃的でない)
 ・トイレのしつけがしやすい(賢い)
 ・抜け毛が少ない
 ・匂いが少ない

しかし残念ながらこのような都合の良い犬はなかなかいません。

この記事では、飼いやすい犬である人気犬種について解説し、獣医師からみて飼いたい犬種も載せています。
[ 目次 ]
獣医師が考える、初心者でも飼いやすい犬種3選、飼いたい犬種3選
まず、犬を1頭飼うのは、人の子供が一人増えるのと同じくらいの覚悟が必要です。
それを踏まえたうえで、飼いやすい犬種について解説します。

人気の第一位、トイプードルの飼いやすさについて

トイプードルのよい所はたくさんあるのですが、初心者の飼い主さま向けの点を以下に挙げます。

1)とても賢い
2)攻撃性は低い(噛む子は少ない)
3)体臭が本当に少ない
4)致命的な先天的(生まれつき)病気が少ない
5)被毛の管理はプロにお任せ

まず、たくさんの犬種の中でボーダーコリーと並ぶ賢さを誇ります。
一度で学習することも多く、逆に間違ったことを教えてもすぐに覚えてしまうので注意しましょう。
トイプードルで噛んでしょうがないという患者さんはごく僅かです。
怖くて噛んでしまうことはありますが、何もしていないのに噛むような犬種ではありません。

そして皮膚病も少なく、体臭も抜け毛もありません。
その分、月に一度のトリミング(長くとも3カ月に一度)は必須なので、その費用がかかります。

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様々な性格はあれどやはり可愛いチワワについて

チワワの最も良い点は、その小柄な体格です。
旅行に連れて行くときも、病気で動物病院に通院するときも、やはり3キロ前後の体重であれば飼い主さまの大きな負担になりません。

そして皮膚病も少なく体臭も少ないです。
先天的な病気も水頭症などがありますが、多くはないでしょう。
高齢になるまで何も病気をしない、というチワワも多いです。

ただし性格は大きく二分します。
激しく噛む性格とオットリした性格です。
またどちらかと言えば吠えるタイプの犬種ですが、無駄吠えで悩むというケースは少ないでしょう。

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今や希少なミックスではなく雑種犬について

一番にお勧めしたいのは雑種です。
純血種の片りんも見えないような、何犬が混ざっているのかさっぱりわからない!という雑種がお勧めです。
しかし、避妊去勢や完全室内飼いが増えた今、都心では純粋な雑種という犬は見かけなくなりました。

大体は中型サイズになってしまうので、ある程度の運動量が必要です。
純血種やミックス犬と違い、弱い部分があまりありません。
骨折もしにくく、多くは重度の皮膚病やアレルギーもありません。
そして、性格は何故か謙虚であることが多く、飼い主さまとの絆が強くなります。

何よりも、他に似た犬がいない唯一の自分の家のワンコとなります。

獣医師が考える、初心者でも飼いやすい犬種3選、飼いたい犬種3選

獣医師だけど飼いたい犬種

実際に飼うのであれば、トイプードルかチワワを買うかと思います。
しかし、お金も時間も敷地も余裕があるのであれば飼いたい犬種は以下の通りです。

1)ラブラドゥードル
2)ゴールデンレトリバー
3)ウイペット


ラブラドゥードルは比較的に近年に作り出された犬種(ミックス)で、人好きなラブラドールと毛の抜けないプードルと、そのほかにもいくつかの犬種を交配されて確立されています。
ブリーディングを行っている場所が数か所しかないため、購入にはややハードルが高いです。
しかしラブラドールとプードルの良いとこ取りのような犬種とは、かなり夢があります。

実際に診察でお見掛けすることもあり、理想だらけのワンちゃんではなくて性格も様々で病気も少なくないのが分かってしまいましたが、大型サイズのラブラドゥードルに憧れてやみません。

ゴールデンレトリバーは、穏やかで人好きで賢い有名な犬種ですね。
本当に、大半のゴールデンレトリバーは優しく穏やかで、やんちゃで人の話をよく聞いて、性格的には申し分のない犬種です。

ゴールデンレトリバーを室内飼いしたらどれだけ幸せでしょう。
たとえ家具が噛まれてボロボロでも、それすらも愛らしい。
しかし、獣医師になってどれだけゴールデンレトリバーの病気が多いのか、管理が大変なのかをよく知ってしまいました。

最期の介護の時期にも、大型犬であることから通院も大変です。
性格的には本当に申し分のないパートナーなのですが、時間とお金がたくさんあったら飼いたいです。

ウイペットは、診察でもあまり見かけません。
ただ、本当に大人しくて鳴かないのなら、家庭犬としてはかなり優秀です。
尋常ではない運動量を必要とするようで、とてもではないけれど幸せに飼ってあげる自信がありません。
庭が尋常ではなく広い家に住めたら飼いたいです。

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日々の診察で思う、保険加入したほうが良い犬種

この犬種なら、本当に保険加入していて良かったね、と思う瞬間が多くあります。
その筆頭がシーズーさん、そしてフレンチブルさん、さらには柴犬さんでしょうか。
皮膚疾患が多い犬種なのです。

皮膚疾患は、完治ということがなく体質なので2-3歳になったあたりから皮膚炎が始まってしまいます。
常に皮膚状態を維持するために治療と管理が必要となり、完全に治療が終わるということがないために、毎日の投薬や毎月のシャンプー(週に2回のペースもある)が必要になります。

必ずしも皮膚疾患になるわけではないですが、上記の犬種では若いうちからの保険加入が大切かもしれません。

獣医師が考える、初心者でも飼いやすい犬種3選、飼いたい犬種3選

まとめ

犬種で一概に性格や飼いやすさを判定することはできません。
個性によって大きく異なることが多いです。
病気の傾向もやはり同じで、思いもよらない病気になることもあります。

良い点も悪い点も必ずあるものです。
どちらにしろ、人間の子供をひとり育てるくらいの覚悟が必要なのは知っておきましょう。

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