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犬の肛門線絞りの必要性と、正しい方法

二級愛玩動物飼養管理士
持永朝美
[記事公開日]  [最終更新日]
犬の体のお手入れは飼い主の責務とも言えるものです。爪切りや耳掃除などをすることも大切ですが、忘れてはいけないのが肛門線絞りです。これをを怠ると犬を病気にさせてしまうこともあります。今回は、犬の肛門線絞りの重要性とともに、実際にやり方について紹介していきます。
[ 目次 ]
犬を飼っているなら、耳掃除や爪切りなどのケアをしてあげることが大切です。これらの犬のケアと同じくらい大切なものが「肛門線絞り」です。聞きなれないという人もいるかもしれませんが、これを怠ると犬の体を危険にさらしてしまうこともあるので、注意しましょう。

肛門線ってどういうもの?

「肛門線絞り」は文字通り犬の「肛門線」という部分を絞るものです。肛門線絞りのやり方を紹介する前に、まずは犬の肛門線がどのようなものなのか、ということを紹介していきます。

犬の肛門線は肛門の左右についている袋状のもので、中には犬がマーキングに使うための分泌液がたまっています。昔の犬は人と共に暮らすことも少なかったので、分泌液を出してマーキングをすることによって外敵から身を守ったり、自分のテリトリーを示したりしていたのです。

しかし、人と暮らすようになってから犬は、テリトリーを示したりマーキングをしたりする必要が昔ほどは無くなりました。そのため、肛門線の分泌液を出す機会も少なくなり、肛門線の中に溜まりやすくなったのです。肛門線は自然に消えるものではないので、出さない限りはどんどん溜まっていってしまいます。

犬の肛門線絞りの必要性と、正しい方法

肛門線絞りをしないとどうなる?

前項では犬がマーキングのために使う分泌液が、人間と暮らすことで使われずに溜まりやすくなったということを紹介しました。

肛門線付近の筋肉が衰えたとはいえど、それでも中型犬や大型犬であれば排泄物と一緒に出すことができます。しかし、小型犬や肥満の犬、高齢犬などは自然に出すことが難しいので気をつけなければなりません。このような場合は、人間が肛門線を絞り出してあげない限り、どんどん分泌液が溜まってしまいます。

分泌液が溜まっていくと、次第に炎症を起こして腫れてしまいます。そうなると犬も不快感を感じてストレスを溜め込んでしまいますし、病気につながることもあるので要注意です。病気になると犬にもさらに辛い思いをさせてしまうので、定期的に分泌液を取り除いてケアをしてあげましょう。

犬の肛門線絞りの必要性と、正しい方法

肛門線絞りの正しいやり方

肛門線絞りの大切さについて紹介してきましたが、実際に行うとなるとなかなかハードルが高く感じてしまうこともあるでしょう。肛門線絞りをする際には正しいやり方というものがあるので、きちんとチェックしておきましょう。

まず、分泌液はにおいが強くくさいので、手や衣服につくとなかなか落とすことができません。そのため肛門線絞りをする際には、お風呂場などで行うといいでしょう。

準備ができたら片手で尻尾の付け根をつかんで、上に持ち上げます。そのあとに肛門の斜め下、4時と8時の位置に親指と人差し指を当てて、そのまま肛門の方まで持ち上げるように押してあげます。そうすると茶色の液体が出てきますが、俺が肛門線お分泌液です。

手などについてしまうとにおいが取れにくくなってしまうので、ティッシュを当てるなどしておくといいでしょう。

肛門線絞りを行う頻度

肛門線絞りの重要性ややり方について紹介してきましたが、どのタイミングで行えばいいのかわからないという人もいるでしょう。大型犬や中型犬の場合は排泄物とともに分泌物も出すことができるのでさほど必要はありませんが、小型犬の場合は1か月に1回程度行うようにしましょう。

犬が床におしりをこすりつけたり、しきりに舐めたり、尻尾を追いかけるようにぐるぐる回るようになったら、お尻に違和感を感じているサインかもししれません。分泌液が溜まっていることも考えられるので、肛門線絞りをやってあげることが大切です。

ただ、肛門線絞りは初めてやる場合には、うまくできずに悩んでしまうこともあるでしょう。そのような場合には、ペットサロンや動物病院でも行ってもらうことができるので、利用してみましょう。お店にもよりますが、300~500円ほどで済む場合が多いです。さほど負担位ならないので、苦手な場合は毎回預けてお願いしてみるのもいいでしょう。

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