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猫が喜ぶ部屋作りとは?

愛玩動物飼養管理士
大雄寺輝美
[記事公開日]  [最終更新日]
日本では環境省により猫は室内飼育が推奨されています。
室内で暮らす猫の住環境を充実させるには、習性・特性を理解した上で猫にとって快適で質の高い空間を整えていくことが大切です。
この記事では、猫が好ましく感じる3点、高さのある空間・戸外の刺激が感じられる場所・居心地の良い寝床についてまとめました。
[ 目次 ]
    猫が喜ぶ部屋作りとは?

    高さのある空間を演出しよう


    猫には犬と違い、平面だけでなく高さのある空間が必要です。高い場所によじ登ったり飛び跳ねたりする上下運動を好む習性があるので、タンスや本棚など高さの異なる家具を工夫して配置し階段状のステップを作ってあげたり、キャットタワーやキャットウォークを用意することなどがおすすめです。2段や3段のキャットケージも良いでしょう。こうした高低差のある空間を与えて自分でエネルギーを発散させることにより、運動量の確保や運動不足による発育不全の防止、問題行動の予防、そして何よりも愛猫自身を満足させてあげることができます。そして心がけて欲しいのが高さだけでなく安全面をもしっかりと確保すること。キャットタワー等を利用する場合はしっかり固定できるものを選びましょう。固定が不十分だと危険ですし気持ち悪がって乗らなくなってしまう恐れがあります。また、ジャンプから着地する面は衝撃を吸収するマットや柔らかい素材の毛布を敷いたりなどすると猫の足にかかる負担が少なくなり、関節を痛めるリスクを軽減することができます。
    また、猫は元来警戒心が強く縄張り意識が高いため、外敵に襲われる危険性が少なく辺りを見渡すことができる高所は安心して過ごせるスペースとして好まれます。その安全な位置から家族や部屋の様子を観察させて旺盛な好奇心を満たしてあげましょう。

    戸外の刺激が感じられる場所を作ろう


    人と暮らす猫にとって室内は安心安全な場所ですが、ともすれば退屈しがちとも言えます。なぜならば猫は元来単独で獲物を仕留める捕食動物ですが、人と関わりを持つようになったのが犬より新しいため犬と比べると現在でもその特性を強く持っているからです。刺激やスリルのない生活を補い、猫の狩猟本能を満たしてあげるために、戸外の刺激が感じられる場所を作ってあげましょう。具体的には窓辺が最適です。そこから感じられる新鮮な空気・鳥や虫などの獲物の動きや匂い・風に揺れる木々などの様々な風景は猫の興味を掻き立て、その狩猟本能を大いに刺激してくれることでしょう。ただし猫が外部に飛び出すことのないよう配慮するのをお忘れなく。窓を締め切らず網戸越しにする場合は、開閉をロックするストッパーや、ワイヤーネットの脱走防止フェンスの装着を施すと愛猫とオーナー双方とも安心安全です。
    ハーネスを装着させてベランダやバルコニーや庭に出してあげるのも一つの手ですが、すり抜けて脱走してしまう恐れがあるので決して目を離すことのないようにしなければいけません。「好奇心は猫を殺す」というイギリスの諺にあるとおり、持ち前の好奇心が先んじて対象に突き進んでしまうのがハンターである猫の特性ですが、そこに孕む様々な危険から猫の命を守ってあげられるのはオーナーである皆さんだけなのです。

    居心地の良い寝床を複数提供しよう


    猫のイメージといえばゴロリと寝転んで気持ちよさげに眠る姿ですが実はここにも捕食動物である猫の特性が隠されています。野生時代、厳しい自然環境の中で生き抜くには狩りが必須でしたが、獲物が見つからなかったり捕らえるのに失敗してしまったりして食べられない場合もありました。そんなときのために体力の消耗を防ぎエネルギーを温存しておくというメカニズムがあるため、猫はいつもゆったりと寛いでいるように見えるというわけなのです。眠りは猫にとって非常に大切なものといえるでしょう。
    猫は毎回決まった場所ではなくそのときどきで好きな場所を選んで寝るので、猫が好みそうな寝床を複数準備しておきましょう。

    ◇日向ぼっこができる場所
    日光の熱で体を温めてエネルギーを温存するとともに、紫外線によるウイルスや細菌に対する殺菌効果が期待できます。

    ◇隠れ家になる場所
    部屋の隅や暗くて目立たない場所は身を隠すことができて安心できるスペースです。来客があったときなど生活の中で違和感を感じたときに気持ちを落ち着かせることができます。

    ◇高い場所
    外敵に襲われる危険が少なく下界を見渡すことができるためリラックスして過ごすことができます。

    ともに暮らす家族として責任と愛情を携え、愛猫のための素敵な住環境を整えていきたいですね。
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