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長生きの秘訣~刺激のある生活が重要~

動物看護士
玉城 義丈
[記事公開日]  [最終更新日]
 人間の寿命も延びている傍ら、今や猫も二十歳を超えるのも珍しくない時代となりました。その理由のうちの一つとして、完全室内飼いをする飼い主が増えたといったことで、交通事故、感染症のリスクの軽減などがあげられます。しかしその反面、本来猫が本能的に行う行動に制限がかかり、人間でいう認知症のような状態になってしまう危険性も高まります。猫が健康的に長生きできるようにはどういった部分に注意すればよいのかご紹介いたします。
[ 目次 ]
長生きの秘訣~刺激のある生活が重要~
 近年ではキャットフードの質も向上し、平均寿命も13歳あたりと延びております。さらに、良いケアの元で生活することで、15歳以上、中には20歳を超える猫も珍しくはなくなってきました。飼い主ならば、だれしも猫に長生きしてほしいと思うことでしょう。ただ長生きをするだけでなく、より健康的に生活してほしいとも考えるでしょう。

 では、より健康的に、長生きするためにどのようなことに注意すればよいか、ポイントを押さえてみていきましょう。

刺激のある生活を作る前に

 猫に長生きをしてほしいと願うならば、完全室内飼いを推奨します。理由としては、事故、他動物との不要な接触による感染症を回避できるといったことです。また、猫は家につくといわれるほど、生活の環境を何よりも重視する傾向にありますので、ストレスのない環境づくりを心がけましょう。ストレスをできる限り軽減し、よりよい刺激のある生活づくりに励みましょう。


 生活の場を作るにあたって、直射日光の当たらない場所、日当たりのよいぽかぽかとした場所、日陰になっている場所、風通しの良い場所、触るとひんやりとする場所、など、五感に刺激のある場所を複数作ることができればよいでしょう。場所さえ確保していれば、猫は快適な場所を探す名人ですので、その日の気温や時間帯に快適な、寒暖、明暗の場所を自身で選択することができます。


 猫が感じる快適な温度は、人よりも少し低いといわれていることです。しかしながら、年齢や、個体によっても異なりますので、飼い猫に合わせた温度調節をするようにしましょう。

においを感じることも大切

 猫はにおいによって多くの情報を得る動物です。長生きするためには室内飼いを推奨と記載しましたが、室内のにおいだけではどうしても、においに対する刺激が少なくなりがちです。玄関や窓など、しっかりとした脱走予防対策をしたうえで、外の空気に触れられるような場所を確保しましょう。自然のにおいや、屋外の動物のにおいを感じることで、よりよい刺激を受け、長生きにつながります。


 様々なにおいは猫にとってよい刺激となりますが、キッチン回りについては猫にとって良くない食べ物や器具がありますので、配慮が必要となります。電子レンジや冷蔵庫などの機器が発する高い音を嫌がる猫が多いので、それらを使用する場合、すぐに落ち着ける場所へ移動できるような環境づくりをしましょう。


 注意するポイントとしては、猫は強いにおいを好まない傾向にあります。特に柑橘系のにおいは苦手なことが多いため、アロマオイルや芳香剤などでのにおいの変化をつけることは避けましょう。

長生きの秘訣~刺激のある生活が重要~

新たな発見がよい刺激に

 猫にとって、生活環境を(家具の配置や変更)がらりと変えることは好ましくありません。しかし、まったく変化のない同じ空間では、刺激がなく飽きてしまいます。

 本来猫は、高さのある空間で生活しますので、キャットタワーやキャットウォークを設置している方も多いかと思われますが、目的地までの行き方を複数用意することや、家具の配置を少し変更するなどし、新たな安らぎスポットを設置することができればよいでしょう。

長生きの秘訣~刺激のある生活が重要~

窓際は刺激がいっぱい

 猫にとって窓回りは、様々な刺激を受ける場所です。上記で記載した、においの他に、動物の鳴き声、自然の音、時には自分と敵かと思わせるような野良猫など、リラックスできる環境が増えることや、自分の縄張り意識を高める良い刺激になります。

住まいの床材もよい刺激

 普段の生活をするうえで、床全体が均一の素材で統一することは、人にとっては掃除もしやすく良いのですが、猫にとっては少し物足りない環境になってしまうかもしれません。カーペットやフローリング、じゅうたんや畳部屋など、複数の床材を使用することで、様々な感触の刺激を受け、より健康的な生活を送ることができるでしょう。

 注意するポイントとしては、コンクリートのような人工的なものはあまり好ましくなく、思わぬ怪我につながってしまうかもしれません。しかし、住まいの環境をどうしても変えられない場合も出てくるかと思いますので、その場合は猫の好む床材を家具として取り入れることなどしてもよいかもしれません。

リノベーションによる適応力アップ

 新しいおもちゃを購入してもなかなか遊んでくれない、知らないうちに遊んでいた、使用するようになっていた、なんていうことはよくあること。特に値の張るキャットタワーを購入しても使ってくれないと少し残念に感じます。そこで考えたいのがリノベーションです。猫自身のにおいのついた、使い慣れたものが少し形を変えたものになれば、それは猫にとって適応力を鍛えることのできるものへとすぐに変化します。

まとめ

 猫が長生きするには完全室内飼いが推奨されます。しかしながら、室内飼いにする一方で、刺激のない生活になりがちです。人が適度な運動や脳への刺激を必要とするのと同じように、猫にとっても少しの環境変化による刺激は、より健康的な生活となることでしょう。

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