猫の子宮蓄膿症、症状や原因は?診断や治療、予防方法、注意することは?
第一種動物取扱業
熊谷瑞穂
[記事公開日] [最終更新日]
避妊手術(子宮卵巣摘出手術)を受けていない中~高齢のメス猫でみられます。
[ 目次 ]
子宮蓄膿症とは?詳しく解説
発情周期にともなって卵巣が黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌する時期には、オス猫の精子を受け入れるために免疫機能も落ちてしまい、細菌が侵入しやすくなります。
よって交尾を行わないメス猫、避妊手術をしていないメス猫にかかりやすい病気です。
症状は?
尿の量が増えるのが特徴。悪化すると嘔吐、脱水症状を引き起こします。
さらに腹膜炎などによって死に至ります。
原因は?
若いメス猫に多く見られ妊娠の準備をする発情期は精子を受け入れやすくするため免疫機能が低下します。
その結果、細菌にも感染しやすくなってしまい、子宮内膜炎を発症する可能性が高まります。
よって、性行為が無いと子宮蓄膿症にかかりやすくなります。犬も同じです。人間では卵巣嚢腫にあたります。
診断方法は?
動物病院で子宮蓄膿症を診断する方法で確実なのは
超音波(エコー検査です。
それと、血液検査です。
この検査で子宮に液が溜まっている像が
見えたら高い確率で子宮蓄膿症を疑います。
治療はどのように行う?
卵巣、子宮を摘出。又手術前後に抗生物質の投与を行います。
繁殖を望まない場合、生後6月~1年以内に避妊手術をすると、乳腺腫瘍の発生率をかなり抑えることができます。
予防はできる?
繁殖を望まなければ避妊手術をお勧めします。 避妊手術以外で、おすすめのメス猫の発情期対策は「綿棒」を使った方法です。湿らせた綿棒で膣を刺激し、排卵を促すことでメス猫の発情期を終わらせることができます。慣れない方が行うとうまく刺激できないだけでなく、膣を傷つけてしまうことがあるので、あまりおすすめはできません。
妊娠を望まない場合は、避妊手術を行うことをおすすめします。避妊手術をすることで、発情のストレスから開放され、猫もハッピーになることでしょう。
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