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愛犬のサインに気づくためには?カーミングシグナルについて紹介

ペットトレーナー(ドッグトレーナー)
國澤莉沙
[記事公開日]  [最終更新日]
普段の愛犬の何気ない行動は、実は愛犬からのサインかもしれません。犬が緊張したりするときに自分を落ち着かせるために行う行動を「カーミングシグナル」と呼びます。本記事はこちらのカーミングシグナルについて紹介します。
[ 目次 ]
飼い主さんは愛犬のキモチをスムーズに感じ取れれば良いのにと常に考えていらっしゃるかと思います。愛犬たちは言葉をしゃべることができませんが、実は様々な方法で私たちにメッセージを伝えてくれています。

そんな気持ちを読み取ることができる一つがのが「カーミングシグナル」という独特の行動です。 カーミングシグナルを和訳すると「落ち着かせる合図」という意味があります。言葉の通り、愛犬が自身を落ち着かせるために行う行動を指します。このカーミングシグナルは初対面の犬や人との行動を円滑にすると考えられており、2006年に検証実験を行ったことで注目されるようになりました。

ということは、普段の何気ない愛犬の行動がカーミングシグナルの場合がありますよね。今回はカーミングシグナルの具体的な行動、その先にある愛犬のキモチについて紹介します。飼い主さんと愛犬がスムーズにコミュニケーションを取るための参考にしていただければ幸いです。

カーミングシグナルとボディーランゲージ

愛犬のキモチについて知ろうとした時によくカーミングシグナルと一緒に出てくる言葉が「ボディーランゲージ」という言葉です。このボディーランゲージは愛犬の「しっぽの振り方」や「表情」からそのキモチを読み取ることができる方法です。

最も代表的なものは「犬は嬉しいと尻尾を振る」と言いますが、実は嬉しい時以外にも尻尾を振ることがあります。喜びを表現している場合、尻尾を高くあげてお尻ごとブンブン振って口角は上がっている状態です。しかし、緊張・警戒している時にも尻尾を振ることがあり、この場合は尻尾をピーンと真っ直ぐに張り、先端をゆっくりと振っています。さらに口から犬歯をむきだして唸っている場合には恐怖や威嚇の状態であり非常に危険です。

一方、カーミングシグナルは「行動」により愛犬の緊張や恐怖・警戒の状態を知ることができます。次項目よりカーミングシグナルの具体的な行動について紹介していきます。

愛犬のサインに気づくためには?カーミングシグナルについて紹介

どんな行動がカーミングシグナルなの?

このような行動が見られた場合には、愛犬が緊張している場合があり、最悪ストレスを感じている場合があります。愛犬のサインを見逃さないように観察してみて下さい。

「あくびをする」
もちろん、眠い時にもあくびをしますが、緊張などから自分を落ち着かせるためにあくびをすることがあります。多いシチュエーションとしては飼い主さんに怒られた時や散歩の際に他のわんちゃんと遭遇した時です。

特に飼い主さんに叱られた時などに見られた場合には、ちゃんと愛犬が聞いてくれているという目印にもなります。しかし、あまりきつく叱りつけてしまうとストレスを感じて体調不良になってしまうこともありますので、愛犬の様子を見ながら短く的確なタイミングで叱ることが良いでしょう。しつけの話になりますが、ダラダラ怒っても愛犬にはマイナスの感情しか残らず、伝わりません。愛犬がいたずらやいけないことをした際際には「いけない」や「ダメ」などのワードを決めて、現行犯で愛犬に伝えましょう。

「鼻を舐める」
よく見られるカーミングシグナルの一つです。特に動物病院の受信などで緊張している時に自分を落ち着かせる意味合いが強い行動になります。

飼い主さんのスキンシップが強すぎたりすると、鼻を舐めて「落ち着いて!」と伝えている場合があります。筆者もチワワを飼っているのですが、帰宅時に抱っこして顔を近づけるとよくこの行動がみられました。

「視線をそらす」
行動としてはとてもわかりやすく、伝わりやすいカーミングシグナルですね。我が家の愛犬も上記のようにスキンシップが強すぎると気まずかったようで、鼻を舐めながら視線をそらしていました。

また、この視線をそらすという行動は自身を落ち着かせる以外にも「相手に敵意がないことを伝える」ために行うことがあります。飼い主さんや他のわんちゃんに対して行う場合には「服従しています」「信頼しています」という意味も含まれています。

愛犬が視線をそらすと、嫌われいるの??と落ち込む飼い主さんもいるかもしれませんがきちんと信頼関係を築けている証拠です。合わせて伏せたり座る場合にも服従・信頼の意味合いがあります。

「その場でぐるぐる回る」
このような行動が見られた場合には少し注意深く愛犬の様子を観察してください。ぐるぐる落ち着かずに回っている時には、強いストレスを感じている場合があります。

また、水頭症などの病気や体調不良が隠れている場合があります。愛犬が落ち着かずにぐるぐる回っている場合には、環境の変化やイレギュラーなことが起こって緊張・警戒していることが多いので、飼育環境を見直してみましょう。病気が隠れている時にはこれ以外にも嘔吐・下痢などの症状が見られないかチェックします。もし、異常が見られた場合には早めに獣医さんに診察してもらいましょう。

「ブルブル身体をふる」
極度に緊張した時や、気持ちをリセットしたい時に見られるカーミングシグナルです。あまりにも身体をブルブル振っている場合には、皮膚がかゆかったりと他の原因が隠されている可能性もありますので、注意が必要です。

ストレスに気づくために

これらのカーミングシグナルは愛犬のストレスにいち早く気づくための指標になります。人と同じく愛犬にもストレスは大敵です。ストレスから下痢や嘔吐、さらには脱毛・皮膚疾患などさまざまな不調を招く可能性があります。単発的なカーミングシグナルは問題がありませんが、継続的にこれらの行動が見られる場合にはストレスがかかっている可能性がありますので、いち早くストレスの原因を取り除いてあげましょう。
脚を執拗に舐めていたり、身体の被毛をむしっている際にもストレスが起因している場合があるので注意してあげましょう。

我が家では2頭目を迎えた際に極度に先住犬が緊張したようで、脚の毛を舐めて脱毛してしまうということがありました。 居住スペースを分けて、徐々に二頭一緒にする時間を長くすることで慣れたようで、今は良好な関係を築いています。

まとめ

カーミングシグナルについてご紹介しました。カーミングシグナルは愛犬の生活からストレスを取り除くためにも大切な指標になります。愛犬が極度に緊張したり、恐怖していたりする場合に起こりやすい行動ですので、状況から愛犬のキモチを読み取って快適に生活できるように、飼い主さんがサポートしてあげましょう。本記事が、飼い主さんと愛犬がより良く生活するためのヒントになれば幸いです。

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