わんちゃんの病気、悪性黒色腫(メラノーマ)はどんな病気?症状や治療方法などを紹介
筆者の愛犬の13歳のチワワは去年の夏、口の中に大きな口内炎のようなものを見つけて動物病院を受信しました。診断は悪性黒色腫(メラノーマ、以下悪性メラノーマ)いわゆる口のガンでした。治療をしていく中でまた悪性メラノーマについて調べたりと色々な経験をしました。
本記事ではそんな悪性メラノーマについて特徴や治療方法を紹介いたします。愛犬の健康のための参考になれば幸いです。
悪性黒色腫(メラノーマ)とは?
正式名称は悪性黒色腫と呼ばれており、いわゆる悪性のガンです。黒色腫という名前の通り、腫瘍が黒色であることが多く、このような名前が付けられています。
好発部位は口内や皮膚状によくできる腫瘍であり、色素を作るメラニンがガン化したものがメラノーマになります。また、皮膚や粘膜が接合した部分にできるので、口内や四肢の先端、舌や眼球などにも発生します。
特に口内にできる悪性メラノーマは気付きにくく、侵攻が早いという特徴があります。早期発見が重要で、初期段階に対処できれは根治の可能性はグッと上がります。
症状は?
正直、悪性メラノーマは発見した時点でかなり侵攻していることが多く、発見まで時間がかかることが多いです。それというのも初期症状はほとんどありません。腫瘍が大きくなることで口腔内の腫瘍でしたらよだれが増える、食欲不振、腫瘍からの出血、口を動かしづらくしているなどの症状が見られます。
四肢などの腫瘍は目立つ大きさになり、目で見て気づく形が多いです。痛みもほとんどないので、普段から愛犬の身体を触って異常がないか健康チェックするのが大切です。特に口腔内はさわられることが苦手な愛犬が多いので、幼少期から身体のどこを触っても大丈夫なようになれさせる必要があります。(マズルコントロール)
悪性メラノーマはガンですので、ほかの部位に転移します。1番多いケースはリンパ節から肺へ転移するケースです。筆者のチワワはこちらのケースでした。発見時の転移の有無によって今後の治療方針が変わってくるかと思いますが、その点はかかりつけの獣医さんと相談して決めましょう。ポイントは早期発見するために普段の愛犬の様子をよく観察することです。
治療方法は?
悪性メラノーマの治療方法は外科手術が一般的です。皮膚や口腔内など表面にできる腫瘍が多いため発生部位を広めに切り取って(切除マージン) 再発を防ぎます。再発率が高いことも悪性メラノーマの特徴です。
筆者の愛犬の場合をお話しすると、まず腫瘍の組織を検査して診断してもらい、レントゲン・血液検査・CT検査をしてほかに転移していないか調べてもらいました。治療時点での転移は確認出来なかったので手術してもらいました。しかし肺に怪しい影があり、今後再発する可能性があるとのことでした。
その後悪性メラノーマは再発率が高いということで、3週間に一回のペースで抗がん剤の点滴を打ちに通っていました。抗がん剤と聞くとつらい副作用を想像しますが、人のようにガン細胞の死滅を目的としているわけでなく、侵攻を緩やかにすることが目的で通っていましたので、副作用はありませんでした。稀に嘔吐や下痢の症状が見られることもあるようですので、獣医さんに相談すると良いです。
実際に悪性メラノーマを治療して
悪性メラノーマは非常に侵攻性が高くて、再発率が高いガンですので、手術しないとどんどん大きくなっていきます。愛犬は口腔内にできたこともあり、腫瘍が肥大化することによってご飯が食べられなくなり、QOLが著しく低下してしまうことが予想されました。13歳という高齢なこともあり、手術は迷ったのですが、ご飯が食べることが大好きな子でしたので、美味しくご飯が食べられるようにと手術をお願いしました。
腫瘍が舌の方まで侵攻していると手術はできないそうですがなんとか大丈夫でした。下顎の半分を取ることになりましたが、見た目はそこまで変化はありませんでした。結果的にご飯を食べられなくなることはありませんでした。腫瘍が見つかって半年後、最後まで好きなおやつを食べて苦しむこともなく、虹の橋に旅立ちました。手術をしたことで、寿命を全うできたのではないかと思います。
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