猫が気にする様々な刺激
最も優れている機能は聴覚
猫の聴覚は大変優れており、音源を追ってどこから音が出ているかを特定する能力に長けています。人でも、だいたいこの辺りから音が出ているなと感じる事もあるかと思いますが、音源を特定するにあたって、約4度〜5度のズレが生じると言われています。一方猫は0.5度前後と言われており、犬が2.5度前後だということと比較してみても、その正確性は圧倒的です。
生活の中で、飼い主が外出先から帰宅した際、猫が玄関で待っている事も、聴覚の優秀さが関係しており、遠くからの飼い主の足音を聞き分けて出迎えてくれているものとなっています。
音源の位置を特定する事を得意としている猫ですが、人が話す声にも好き嫌いがあり、一般的には男性よりも女性の高めの音を好む傾向があります。人が聞こえる音が20,000Hzなのに対し、猫は60,000Hzを超える音まで聞こえると言われています。
上記のように、些細な物音や、高いヘルツの音源まで正確に音を拾うことができるため、大きな音や騒がしい音を嫌う猫が多いようです。掃除機の音、子どものはしゃぎ声を聞くと一目散に逃げる猫がいるのも、優れた聴覚が余計な刺激を与えるためです。
その光、眩しい?気になる視力
猫はよく寝る生き物だと知られていますが、日中帯やあかりの付いている部屋では、目を抑えながら寝ていたり、物置の奥にすっこんで寝ていることはございませんか?これは、猫は人に比べて光を感知する能力が高いことが原因です。光の感じ方は、人に比べて約6倍と言われており、人がちょうど良いと感じている明るさでも、猫にとっては強く眩しい刺激となっています。夜の暗い場所でもスムーズに移動を行うことが可能であるのも光の感受性が高いためです。また、光の感受性が高いといったことから、カメラのフラッシュのような、強い光を苦手としており、長時間強い光を浴び続けると、網膜に障害がでる危険性が高まるため注意が必要です。
目に関する優れている能力として、よく知られている動体視力は言わずもがなですが、観察力もずば抜けています。猫用フードを隠していても、人の動きの観察をするだけで、音やにおいに頼らなくとも、7割ほどの猫がフードの場所を発見できたという研究結果が出されたそうです。そのため、密封された状態でも、フードを探すことができる可能性があるため、手の届かない場所に管理するよう注意が必要となります。また、他動物のしぐさや行動にメリットがある場合、自分の学習材料としてスキルを身につけることもできます。
しかしながら、視力が高いといったものではなく、むしろ視力わるく、人の1/10程度だと言われています。視力がよくないため、物体の輪郭を一目でとらえることが難しく、物体を見ようとするとき、首をかしげたり姿勢を低くしたりし、いろいろな角度から物を確認しようとします。また、色を判別する事もあまり得意ではなく、赤色は判別できないとも言われています。
いろいろなフードの味があるけど味覚はどうなの?
毎日同じ食事だと猫がごはんに飽きるのでは、と考えることはございませんか?実際に猫用フードとして様々な種類が販売してあり、猫が味に飽きないように心がけている方も少なくないのではないでしょうか。実のところ、猫の味覚は人ほどよくありません。
実際に猫が舌で感じている味は、『酸味』『苦味』『塩味』の3種類であり、その主な役割として、フードが腐敗しているかしていないかを見分けるといったものになります。フードに含まれる酸味を美味しいと感じるようではありますが、塩味に関しては、酸味や苦味を感じる部分が大半を占めているため、酸味、苦味程味を感じていません。
猫が美味しいと感じる最も重要な要素は『嗅覚』『触感』『温度』です。特にちゅーるのような、トロっとした液状のものを好む猫が多い傾向にあります。毎日おいしい食事を食べてほしいと思うのであれば、食事を阻害するようなにおいに注意し、食事環境を整えてあげることが重要となります。
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