部屋に飾るのも要注意!犬にとって危険な花
食べると危険な犬に毒の花
犬が誤食することで、健康に害がでる植物は数え切れないほどあります。身近な花や「え、この花も!?」と思うような花を重点的に知っておきましょう。
・ユリ科
プレゼントにもよく選ばれ、庭先などで見かけることも多いユリ、チューリップなどのユリ科はとくに犬にとって危険度の高い花です。犬に食べさせてはいけない食材のネギ、ニラもユリ科の植物に含まれます。誤食した場合には、全身麻痺、視力障害、嘔吐、下痢などの酷い症状がみられます。
・ツツジ
5月頃に日本中で可愛らしい花を咲かせるツツジですが、すべての部位が犬にとって毒となります。嘔吐、下痢、筋力低下、めまい、痙攣、昏睡などの症状がみられます。とくに甘い蜜に含まれるグラヤノトキシンという成分が原因で発症します。
・ヒガンバナ科
赤く独特の形をしたヒガンバナ、水辺に群生する可愛らしいスイセンなどのヒガンバナ科もすべての部位、とくに球根に注意が必要です。下痢、嘔吐などの軽い症状から、中枢神経の麻痺、血圧低下などの重症に陥る危険があります。
・アジサイ
梅雨の時期にあちこちで見かけるアジサイ。室内の観賞用でも好まれ、ドライフラワーやハーバリウムにもよく使われますが、実はつぼみや葉の部分が犬にとって危険な花です。舐めたり誤食することで呼吸困難、痙攣、麻痺、めまいなどの症状がみられます。
・パンジー
道端の花壇によく植えられており、花屋の寄せ植えやプレゼントにも選ばれやすいパンジーにも実は毒があります。主に種や根が有毒で、神経麻痺、心臓麻痺の症状がみられます。花弁なら安心というわけでもなく、場合によっては嘔吐、下痢を起こします。
触れると危険な犬に毒の花
誤食によって体内に毒物が入ると危険な症状がでる花がほとんどですが、触れるだけでも危険な花があります。もちろんこれらの花は、誤食することでも酷い症状がみられる花ばかりです。
・カーネーション
母の日にプレゼントされることの多いカーネーションは、触れると皮膚炎を起こす可能性があります。部屋に飾る場合には十分に注意をしましょう。誤食すると嘔吐や下痢などの胃腸障害の症状がみられることもあります。
・キョウチクトウ
可愛らしい花と尖った葉が特徴的なキョウチクトウ。バーベキューの串を忘れてしまった団体が、キョウチクトウの葉を串代わりに使った結果死亡したという事件もあり、人にも犬にも大変危険な花です。誤食することで腹痛、嘔吐、下痢、心臓麻痺などの症状がみられますが、葉や茎に触れるだけで皮膚がかぶれてしまうこともあります。
・ヒアシンス
ユリ科に含まれるヒアシンスは誤食すると心臓麻痺などの重度の症状がみられます。触れてしまうとかぶれ、皮膚炎を起こす可能性もあり、特に茎の部分には注意が必要です。
・ポインセチア
名前ではわかりにくい植物ですが、クリスマスシーズンにお店などでよくみかける赤い尖った葉、と聞くと想像がつく方も多いのではないでしょうか。観葉植物として家庭やさまざまなお店に置かれているポインセチアにはすべての部位に有毒成分が含まれています。触れてしまうと皮膚炎や水疱(みずぶくれやかぶれ)の症状がみられます。
もし危険な花を食べてしまったら、触れてしまったら
散歩中や室内で犬が花を食べてしまったことに気付いたら、すぐに動物病院で受診してください。誤食がほんの少量であったり症状がでていない場合でも、放って置くと後から症状がでたり気付かないうちに重症になっていることもあります。可能であれば誤食したと思われる花を持参して行きましょう。または写真などを撮っておくのも正しく伝える方法のひとつです。どんな花をどのくらい食べたかという情報は、獣医師にとって重要な診察材料になります。
危険な花や植物に犬が触れてしまったら、濡れタオルなどで優しくその部分を拭いてください。有毒成分が身体の他の場所へ散布することを防ぐために、全身を拭くのではなく花に触れた部分だけを拭いた方が良いでしょう。症状はすぐ出ることもあれば時間がかかることもあります。なるべく早めに動物病院へ行き、獣医師の指示に従ってください。誤食のときと同じように、どんな花にどこが触れてしまったのかを正しく伝えるように心がけてください。花によっては飼い主さんにも症状がでてしまう可能性があります。花を持参するときにはビニル袋や軍手、ハンカチなどを使って直接触れないようにしましょう。
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