シニア犬への手作りごはん
手作りごはんのメリット
・愛犬に合わせて作ることができる
…「食欲不振を改善したい」「食べやすいごはんを与えたい」など、愛犬の状態に合わせた食事を与えることができます。シニア犬は体調が変わりやすいということもあり、毎日ごはんを調整できるという点は手作りの大きなメリットです。
・水分をとりやすい
…手作りごはんであれば、食事から水分を得ることができます。シニア犬になると動きにくくなり、水をあまり飲まなくなる場合があるので、補助的に水分を与えることができる点はメリットのひとつです。
・ドライフードよりやわらかい
…シニア犬になると噛む力が弱まります。噛む力が弱まると、ドライフードを細かく噛み砕くことができず、喉につかえてしまう恐れがあります。手作りごはんは食材選びや調理によってやわらかいものを作ることができるので、噛む力が弱まったシニア犬にも安心して与えることができます。
手作りごはんのデメリット
・手間がかかる
…調理する手間や食材を選ぶ手間がかかります。調理の手間は食材の下処理をまとめて行うことで多少減らすことができます。
・お金がかかる
…食材費はもちろん、光熱費もかかります。それらを合わせると、市販のドッグフードより高くなってしまうこともあります。
・栄養が偏りやすい
…様々な栄養素が配合されている市販のドッグフードと比べ、手作りごはんは栄養が偏りやすいです。栄養の偏りは犬用のサプリメントで改善できる場合もあります。獣医師に相談し、愛犬に合ったサプリメントを手作りごはんに混ぜるというのも一つの解決法です。
作るときのポイント
・まずは「トッピング」から
…今までのフードから突然手作りごはんに切り替わることで、犬の身体の負担になってしまう場合があります。また、ごはんが突然変わることをストレスに感じる犬もいます。そのため、いつものフードに手作りごはんを加える「トッピング」から始めることがおすすめです。
・やわらかくする
…やわらかく調理することで、噛む力が低下しているシニア犬でも食べやすいごはんになります。ドライフードに手作りごはんをトッピングする場合、フードをお湯でふやかしてあげると食べやすくなります。噛む力がほとんどなくなってしまったシニア犬には、手作りごはんをフードプロセッサーにかけるなどしてペースト状にしてあげるとよいでしょう。
・細かくする
…食材を細かく刻むことで、消化しやすいごはんになります。シニア犬の場合、消化管のはたらきが低下しているため、消化のしやすさはとても重要なポイントです。食材も消化しやすいものを選びましょう。下記の「おすすめの食材」項目で一例を紹介しますので、ぜひ読んでみてください。
・加熱する
…食材を加熱することで、消化しやすく身体を冷やさないごはんになります。ただし、タンパク質が豊富な食材は加熱しすぎるとかえって消化しづらくなることがあるので、注意しましょう。また、やけど防止のため、愛犬に与えるときは室温くらいの温度まで冷ますようにしましょう。
・味付けしない
…味付けによって塩分が過剰になると、犬の身体に負担がかかります。味がついていないと美味しくないのでは…と考えがちですが、人間と犬の味覚は異なるため、味付けなしでも犬はおいしく食べることができます。またトウガラシ、わさび、にんにくなどの香辛料は、その刺激によって下痢や嘔吐などを引き起こす可能性があるので、使わないようにしましょう。特ににんにくはネギ類ということもあり、大変危険な食材です。
おすすめの食材
・肉…鶏のささみ、むね(皮なし)、豚ヒレ、白身魚(骨を取り除いたもの)など
バラ肉など脂肪分が豊富な部位は胃腸への負担が大きいです。犬も年を取ると胃腸の機能が弱まるので、そのような胃腸への負担が大きい部位は使わないようにしましょう。
・野菜…キャベツ、ブロッコリー、にんじん、かぼちゃ
食物繊維をとりすぎると消化不良を起こし下痢になってしまう場合があるので、量に注意して与えるようにしましょう。よくゆでると消化しやすくなります。
・炭水化物…白米、雑穀、うどん
雑穀はミネラルも補給することができます。うどんは消化しやすいですが、太りやすく、塩分が含まれる食材でもあるので与えすぎに気をつけましょう。いずれの食材もやわらかく調理して与えるようにしましょう。
・その他…ヨーグルト、豆腐
発酵食品は犬にとっても健康効果があります。また、豆腐はカルシウムや不飽和脂肪酸が含まれているため、栄養バランスを整えやすいです。
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