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子猫の低血糖や脱水は特に危険!注意すべき症状や応急処置法は?

動物看護士
上谷 祐実
[記事公開日]  [最終更新日]
小さい子猫が我が家にやってきた!見ているだけで癒される子猫ですが、ちょっとした異変を見落としてしまうと小さな命は危険にさらされてしまいます。今回は、子猫を迎え入れた時に注意したい症状や応急処置法についてご紹介します。
[ 目次 ]
子猫の低血糖や脱水は特に危険!注意すべき症状や応急処置法は?
うちに来るまでは元気だったのに、家に連れて帰ったら元気がない気がする…?緊張しているだけ?それとも気のせい?初めて子猫を迎える人や、何度も猫を飼ったことがある人でも子猫に戸惑ってしまうような場合があります。子猫を迎えた時、子猫にはどういったことが起こりうるのでしょうか?

初めての環境にストレスを感じている

飼い主さんにとっては家族の中に子猫が新たに加わった、あるいは自分のパートナーになってくれる子を選んで家に連れて帰ったということが多いです。つまり、ドキドキワクワクというプラスの心境が働いています。

しかし子猫は、今までと違う環境に突然連れてこられ、見たこともないものや聞き慣れない音、知らない匂いなどに戸惑いを感じています。
もちろん連れて帰った飼い主さんにとっては家族の一員として快く迎え入れたつもりですが、子猫にとっては最初はそれが理解できていないため、不安や恐怖でいっぱいです。

そのため、子猫はストレスを感じてしまい、体調を崩しやすくなってしまうのです。

ストレスを感じている子猫の症状は、
食欲がない、下痢をする、風邪をひく、嘔吐をする、鳴き続ける
などが挙げられます。

また、ストレスによることからの免疫力の低下によって感染症にかかるリスクも高くなってしまうのです。

免疫力の低下によって起こること

たとえ予防接種を適切な時期に受けていたとしても、ストレスで免疫力が低下してしまうと以下の事が引き起こされる可能性があります。

①体内の寄生虫の卵が孵化する
例えば連れて帰る前までは特に異常がなかったのに、連れて帰って2~3日すると下痢や嘔吐、食欲低下などの症状が見られる場合は体内にいた寄生虫の卵が孵化した可能性があります。

寄生虫の卵は免疫力が低下してホルモンバランスが崩れた場合に孵化してしまうことがあるため、元々は元気な状態であったにも関わらず症状が出てしまうのです。

②元々持っていた感染症の症状が出てくる
もし何かの感染症を持っていたとしても、免疫力が高い状態であればその症状が発症しない場合があります。ですがストレスによって免疫力が低下してしまった場合、トリコモナスやジアルジアなど元々持っていた感染症が下痢や嘔吐などの症状として出てしまうということがあるのです。

③風邪を引いてしまう
この場合も免疫力の低下が原因です。飼い主さんが外から持ち帰ったウイルスなどと接触してしまった場合、あるいは環境変化による特有の風邪の症状としても引き起こされます。風邪を引いてしまって鼻づまりなどの症状が出てしまうと、食欲低下にも繋がります。

では、食欲低下や下痢、嘔吐は一体どうして怖いのでしょうか。

食欲不振=低血糖に注意

適量あげたにも関わらずご飯を半分以上残している、あるいはまったく食べないということが続いた場合、低血糖になってしまう恐れがあります。

低血糖とは、1日に必要なエネルギーが足りず、どんどん弱っていってしまう症状です。放っておくと入院、最悪の場合は命に関わります。

体が小さいからあまり食べれないのかな?と悠長に考えず、寄生虫や風邪症状など原因を探る必要があります。

低血糖の主な症状は、歯茎が白い・ふらふらとしている・ぐったりとして元気がないなどが挙げられます。

こういった状態が見られた場合は、応急処置として薄めたガムシロップや砂糖水を口の中に垂らしてあげてください。
糖分を補給させることで低血糖を一時的に軽減することができます。

しかし、これで治るわけではないので応急処置後はすぐに動物病院の方へ連れて行ってください。

下痢や嘔吐=脱水

緩い便や水下痢が続く、嘔吐を何度も繰り返すなどといった症状が長引くようであれば脱水症状を心配しなければなりません。
特に体の小さな子猫の場合、脱水が酷くなれば入院、更に進むと命の危険にさらされてしまいます。

脱水症状が引き起こっている目安としては、目がいつもよりくぼんで見える・背中をひねってみると戻りが悪い、嘔吐の後にぐったりしているなどが挙げられます。

また、緊張のあまり水が飲めていない場合も脱水症状が引き起こってしまう要因のひとつです。
猫の場合、体重1kgあたりおよそ1日25~40ccの水分を摂取します。
飲み水に関してもきちんと減っているかどうかを見てあげてください。

どうしても飲まない場合は、
・粉ミルクをお湯に溶かして飲ませてみる
・ごはんをふやかしてあげる
・シリンジで飲ませる

などの対策を取りましょう。

また、脱水が起きてしまっている場合にはスポーツドリンクを5~10倍に薄めて飲ませるのも応急処置の方法のひとつです。

その他気を付けたいこと

猫は環境に慣れず緊張した状態を保持していると、おしっこを1日中しなくなってしまう場合もあります。

猫の場合、3日以上おしっこをしていなければそれが毒素として体内に回ってしまい、重篤な症状を引き起こしてしまう可能性もあります。
そのため子猫を家族に迎え入れたら、1日にきちんとおしっこをしているかどうかを確認しましょう。

また、小さい時期はまだまだ体温調節が苦手です。
暑い日や寒い日はそれぞれ気温に応じてクールマットやホットカーペット、湯たんぽなどを入れて体温調節ができるようにしてあげてください。

子猫の低血糖や脱水は特に危険!注意すべき症状や応急処置法は?

まとめ

子猫が家にやってきたら、その日からこの子の体調管理はすべて飼い主さんの責任になります。せっかく家族になってくれた可愛い子に、苦しい思いは誰しもがさせたくないはずです。

うちに来る前の猫の体調や今までの食事の量など、できるだけその子の多くの情報を得てから家族に迎え入れることをおすすめします。

飼い主さんは体調の変化に気付けるよう、ご飯の減り具合や排泄物など、日々観察をしてあげましょう。小さな命は迎え入れたその日から飼い主さんの判断によって左右されます。そして少しでも異変を感じたら、まずは動物病院へ連れて行ってあげてください。

子猫と楽しく過ごせるよう、健康な毎日を送らせてあげてくださいね。

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