愛猫の発作を起こしている!飼い主さんにとってほしい行動は3つ
まるでいつもとはちがう猫ちゃんの様子、このまま死んでしまうんじゃ・・・と最悪のことまで頭をよぎるほどのショックかもしれません。
そんなとき、最低限の見極めのポイントととるべきことを知っておけば、スマホであわてて検索するよりももっと猫ちゃんのためになる行動がとれるはずですよ。
しかし、これはけっして超レアなことではなく、ある一定数の猫ちゃんに起こりえる病気の症状なのです。
見た目は派手で、死を覚悟してしまうような状態に見えますが、その時とる飼い主さんの行動によっては後遺症を残すこともなく、元気に生活できようになることも可能かもしれません。
少し長いですが、ぜひ正しい愛猫ちゃんのために正しい知識を身につけてくださいね。
発作の種類はいろいろ
一口に発作と言っても猫ちゃんが発作を起こす原因はいろいろなものが考えられます
【神経の異常によるもの】
脳からの刺激である神経伝達系の異常、脳そのものの異常などにより、起こす発作です。
先天性の脳の異常、事故などによる後遺症、脳の腫瘍や炎症などによる圧迫も原因となりますが、多く見られるのはいわゆる「てんかん」です。
【代謝の異常によるもの】
肝臓や膵臓、腎臓などの消化器や泌尿器の機能異常によって、脳に有害な物資が体に溜まってしまうことで脳に悪影響を与えます。
また、脳に必要な糖分や栄養分が足りなくなって起こることもあります。
【血圧の異常によるもの】
心臓や血流の機能異常によって、一定に保たれているはずの血圧や血流に大きな乱れがおこり、意識を失ったり大きな痛みを引き起こしショック状態となります。
また、腫瘍の治療中であったばあい、腫瘍細胞が治療薬に強く反応しておこる腫瘍溶解症候群などでも同様の症状があらわれることがあります。
もちろんこれらは見た目で判断することはできません。
臨床症状に合わせて、病院で各種の検査や緊急薬への反応をみて総合的に判断されます。
しかし、お家で飼い主さんが適切な行動をとってくれることで、早く正確な診断に結びつけることが可能なのです。
飼い主さんがとるべき行動① 記録をとる
びっくりするのはもちろんですが、まずとるべき行動はその時の時間を確認すること、もしくはスマホでその様子を撮影することです。
言葉を話すことができない猫ちゃんにとっては、飼い主さんのお話が全てです。
どのくらいの時間、どのような発作が起きていたのか、正確に知ることで必要な検査や処置の順番が変わることもあります。
どうにかしてあげたい、早く何とかしてあげたいと思うほど発作の時間は長く感じられるものです。しかし、たいていの発作は5分以内におさまることが多く、またその発作そのもので命を落としてしまう可能性はそう高くはありません。
パニックにならず、まずは発作を確認した時間を記録しましょう。そして余裕があればぜひその様子を撮影してください。
飼い主さんがとるべき行動② 安全を確保する
上下運動の多い猫ちゃんは、キャットタワーやキャットウォークなど高いところでくつろぐことも大好きですよね。
そんな高所で発作を起こしてしまうと、落下の危険性があり、打ちどころによってはより症状を悪化させてしまう可能性があります。
また高所でなくても、近くに倒れやすいものや熱いものがあったりすればやはり危険です。
発作を起こしている最中の猫ちゃんを移動させるのは落としてしまったり、場合によっては噛みつかれたりひっかかれたりで飼い主さんがケガをする可能性もあります。
できる限り、周りをやわらかいものでおおう、危険なものをどけるなど工夫して、猫ちゃんの安全を確保してあげてください。
飼い主さんがとるべき行動③ 動物病院に連れていく
長く感じられた発作の時間も5分もすると激しい動きはおさまり、少しぐったりしているものの猫ちゃんは落ち着いた様子を見せてくれることが多くあります。
ひと安心、なんだったんだろうなー、で忘れてしまうのは危険です。
というのも、先述したように発作にはさまざまな原因が考えられるのですが、ほとんどのものは繰り返す可能性があるからです。
しかも、最初の発作からあまり時間をおかずにその日に何回も繰り返してしまうような群発発作の場合、発作を起こせば起こすほど、脳をはじめとした内臓はダメージを受け、最終的には機能不全に陥ってしまうことすらあります。
あのとき病院にいっていれば・・・と後悔しないためにも、どうにかご都合をつけて動物病院を受診してください。
また、このような時のため、あらかじめ通院可能な範囲で夜間や休日の診療を行っている動物病院をチェックしておくことも大切です。
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