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犬の誤飲で窒息死!?シニア犬の飼い主さんは特に気を付けて!

犬猫の食事療法インストラクター師範
竹内 惠
[記事公開日]  [最終更新日]
シニア期に多い、犬の誤飲についての危険性を実際にあった事例を踏まえて解説します。大好きなおやつが原因で亡くなってしまったなんて悲しいことにならないように、特に7歳以後のシニア期と呼ばれる老犬については、飼い主さんがおやつやご飯を与える際には注意してあげることが重要になってきます。
[ 目次 ]
犬の誤飲で窒息死!?シニア犬の飼い主さんは特に気を付けて!
皆さんの飼っている犬は、何歳ですか?犬は私たち人間の4倍ものスピードで年を重ねると言われています。犬の大きさや犬種によって若干違いますが、一般的に犬は7歳以降を「シニア期」と呼び、老犬として認識します。

私たち人間も、シニア世代になりますと日常生活においてもさまざまな点に注意しなければなりませんが、犬も同様で、年を取っていくごとに注意してあげるべき点も増えてきます。

今回は、その中でも「犬の誤飲」について、危険な事例をご紹介するとともに、どのような点について注意や工夫をすればいいのか、ご提案していきます。

犬はなぜ誤飲してしまうの?噛まないで飲み込むって本当?

犬は、食べ物を食べる際にあまり咀嚼しないで飲み込んでしまう生き物ですが、若いころはそれでよくても、シニアになると誤飲して窒息死する可能性もあります。

それでも小型犬は比較的、咀嚼する子も多いのですが大型犬の食事はほとんど丸のみで、あっという間に平らげるイメージがありますよね。

例えば、私たち人間の場合は年を取ってくると体験談などを聞いて、「我々も気を付けなければならないな」と生活しながら注意すべき点を理解できますが、犬にはそれはできません。

歯が無くなってきたり、以前より噛みづらいなという思いはあったとしても、だから注意しようという考えや行動にはならないため、飼い主が注意や工夫をしてあげる必要があります。

【体験談】おやつで窒息死するところだった!危険な事例を知ろう

ここで、私が体験したちょっと怖かった事例をご紹介したいと思います。
実際に体験してしまったのは、私の友人の愛犬の話です。

ある日、友人は何人かの友達と一緒に愛犬連れで遊んでいました。グループのうちのおひとりが、犬用のおやつを持っていて、それを仲間の愛犬に与えていたそうです。

友人の愛犬は小型犬で、おやつを下さった飼い主さんが飼っていた犬は中型犬でした。ここでちょっと考えてほしいのですが、もしあなたが中型犬や大型犬を飼育していたとしたら、中型犬や大型犬に対しての飼育の際の注意点などは理解して熟知しているかもしれませんが、自分は飼ってない小型犬のことはあまり詳しくないのではないでしょうか?

犬に関わる仕事をしていなければ、この感覚は当然のことで、別に責められることではありません。このおやつをくださった飼い主さんも、小型犬が想像以上に口が小さいことを知らなかったのでしょう。大きなささみチップスをそのまま与えてしまったんです。

小型犬の飼い主である友人が気付いた時には、わんちゃんはおやつを丸飲みしてしまっていました。しばらくすると、えずきはじめたので慌てて病院に連れて行きました。緊急性を感じたので、遊んでいた場所の近くにある病院に連れて行ったのです。

ですが、病院ではレントゲン等は撮るものの特に異常なしと診断されました。ですが、2日後も状態が変わらないので、絶対におかしいと思いお住まいの近くのかかりつけ獣医に行ったそうです。

すると、獣医師は口の中にライトを当てて、「あ!何か見える」と言い、そのまま看護師に犬の補ていをしてもらいながら、口の中に管子を突っ込んで挟まっていたものを引っこ抜きました。見るとなんと、おやつがほぼそのままの状態で残っているではありませんか。

その後、少し喉に傷がついていたので、その手当だけして無事事なきを得たそうです。本当に良かったですよね。

シニア犬との生活で気を付けたい!工夫できることも紹介

さて、先程の事例からもお分かりいただけるように、年代問わず「犬を飼う」ということは、飼い主が注意してあげなければならない、工夫して生活させなければならないことがたくさんあります。

お話しした体験談から言える注意点としては
*いただいたおやつも、必ず飼い主が目の届く状態で与える(自分が他人の犬に何かを与える際は、必ず「与えていいか」聞く)
*小型犬やシニア犬は、おやつは小さくちぎって与える
*異変が起こった場合は、速やかに医師の診断を仰ぐべきであるが、おかしいと思ったらセカンドオピニオンをいとわないこと
ということが挙げられます。

また、特にシニア犬との生活で気を付けたい点で、食事やおやつの給仕に特化すると
*フードはなるべくふやかして柔らかくしてから与える
*おやつも、小さくして与えると同時に水分もしっかり摂らせる
*飼い主が目を離せないときは、何も与えない
*今まで問題なく食べていたおやつやフードでも、事故が起こることがあることを意識しておく

このような注意や工夫が必要であると言えるでしょう。

もし誤飲したらどうすればいい?かかる費用も

では、もし愛犬が誤飲してしまった場合はどうすればいいのか、かかる医療費についてもお伝えします。

生き物ですので、いつ何が起こるかは誰にもわかりません。大切なのは、何かあったときに慌てないで適切な処置をすることです。

犬が誤飲してしまい、それが原因で呼吸障害を起こすと一刻一秒を争います。ですが、やみくもに飼い犬の口の中に手を突っ込んで無理に取ろうとすると、余計に中に入り込んで悪化する場合もあります。

明らかに何か誤飲していると判断できた場合は、すぐにかかりつけの医師にまず「電話」して応急処置の指示を仰いでください。

その後、すぐ病院に連れて行き、念のため診察してもらう方が良いでしょう。そのためには、ご自身の携帯電話で病院の電話番号がすぐにわかるように、普段から設定しておきましょう。

また、治療にかかる費用の目安ですが、レントゲン検査が必要な場合はそれだけで5000円~10000円ほどかかることもあります。また手術で摘出しなければならないという場合は、10万円を超える医療費がかかることもありますので、準備が必要です。

まずは誤飲の事故を起こさない環境を整えよう

今回は犬の誤飲についての危険性、シニア犬が注意すべき点を中心にお伝えしてきましたが、一番大切なのは、誤飲しない環境づくりです。

*自宅内はすっきり片付け、余計なものを置いておかない
*犬の手の届く場所に誤飲しやすいものを置かない
*小さなお子様がいるご家庭では、犬にものを与えないように注意する
*何かあった際は慌てないで落ち着いて行動する

基本的なことですが、犬の命を守るためには大切なことだと考えます。これを機会に、今一度生活環境の見直しをしてみてくださいね。

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