薬を嫌がる猫ちゃんに投薬するための工夫5選
処方薬やノミダニの予防薬を飲ませたいのに愛猫が飲んでくれないと飼い主さんは困りますよね。
無理矢理飲ませてしまうと、信頼関係にヒビが入ってしまったり、飼い主さんが引っ掻かれたり噛まれてしまう危険もあります。
愛猫に薬を上手に投薬させるポイントを紹介します。
猫に薬を与える前に
処方薬やノミダニの駆虫薬などなにかと愛猫に薬を与えなくてはならない場面もありますよね。
猫は敏感な生き物であり、警戒心も強いため薬など普段と違うものを警戒して飲んでくれないこともあります。
早く薬を飲ませたいと飼いさんは焦ってしまいますが、愛猫にストレスを与えてしまうと病状がさらに悪化してしまったり、飼い主さんとの関係が悪化してしまうことにもなります。
薬を飲んでくれない時こそ、冷静になりなんで薬を飲んでくれないのか原因を考えてみます。
形が嫌なのか食感が嫌なのか、味が嫌なのかにより薬を与えるための工夫も変わってきます。
まずは薬を嫌がる原因を分析してみましょう。
多くの猫は警戒して飲まないことや、以前無理矢理薬を飲まされたことがトラウマになっている可能性もあります。
薬を与える前に嫌がる原因を探ってから対策をたてることでスムーズに薬を与えることができますよ。
①獣医さんに相談する
まずは愛猫が薬を飲まなくて困っている旨をかかりつけの獣医さんに相談します。
処方された薬の種類によっては、水や餌に溶いたりすることにより飲み合わせによる副作用を起こす可能性もあります。
また、獣医さんにそうだんすることにより薬の種類を変更してくれることもあります。
苦味を感じる薬の多くは抗生剤が配合されています。
抗生剤の種類を変更することで、苦味を抑えることができる薬もあります。
さらには、投薬についてのアドバイスをもらったりどうしても薬を与えることができない時には注射など別の方法に変更してくれることもありますよ。
愛猫にあった投薬方法を教えてくれるので、早めに獣医さんに相談するのがおすすめです。
②薬の形状を変えてみる
薬が錠剤の場合には、缶詰などに包んで与えてみる、おやつの中に埋めてあげてみるなど形状を変えてみましょう。
粉薬やシロップの場合には、キャットフードにふりかける、ヨーグルトに混ぜるなど薬の味がしないように他のものに混ぜて与えるのと、抵抗なく食べてくれることが多いです。
特に苦味のある粉薬やシロップは水分の多めの缶詰などに混ぜて与えると苦味が緩和するため食べてくれやすくなります。
錠剤を吐き出してしまう場合には、細かく砕いて粉状にして与えてみるのもおすすめです。
③狭いスペースで投薬する
猫は動きが俊敏なため、なかなか捕まらずに高い場所に登って降りてこないという可能性があります。
逃げられてしまうと薬を与えることが難しくなり、さらに苦労しますよね。
そのため投薬する時には逃げ道を塞いでおき、狭い部屋の角などで投薬するようにします。
逃げて隠れてしまうとなかなか捕まえることが難しくなるので、2畳ぐらいの狭いスペースでテーブルなどに乗せて投薬を行うと良いでしょう。
テーブルから飛び降りるときに一瞬躊躇するため、逃げようとしてもまた捕まえることができますよ。
④家族の人に協力してもらう
1人で投薬するより2人で協力して1人に愛猫の保定をしてもらい投薬してもらった方がダンゼン与えやすくなります。
保定する人は前脚などの脚を持たずに背中を押さえるようにします。
脚は猫にとって触られるのが苦手な部位であり、高い確率で抵抗します。
背中をしっかりとホールドするようにしましょう。
猫パンチをしてくる場合には、身体をタオルで包むのが有効です。
愛猫に薬を投薬する時は、上を向かせて頬骨を掴みます。
猫が下を向いた状態で投薬すると薬を落としてしまいうまく飲み込むことができません。
口をしっかりと開けて舌根に薬を乗せて口を閉じます。舌根に乗せることで飲み込みやすくなりますよ。
⑤カプセルに包む
錠剤の苦味が強く薬を嫌がる場合には、内服用のカプセルに薬を入れて飲ませるのがおすすめです。
頭薬用のカプセルはネットショップなどで購入することができます。
カプセルの他にもオブラートやゼリーなど投薬をスムーズにする便利グッズが販売されていますのでうまく活用しましょう。
注意したいのは、必ずペット用の投薬補助グッズを使用します。
人間用のオブラートやカプセルを使用すると猫に悪影響を与える危険もあります。
さらには、人用のものはペット用に比べると粒も大きく窒息の原因になるため、絶対に使用しないでください。
投薬のためにカプセルやオブラートを使用したい時はかかりつけの獣医さんに相談してみましょう。
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