「いつもと違う…?」愛猫のにおいの変化を見過ごさないで!
においの原因の病気は何?体臭と口臭ごとに解説
正確な観察が治療のガキ!観察のポイント5つ紹介
日頃のケアで予防と早期発見!ケアの方法を紹介
小さな積み重ねで長い健康を手に入れよう!
日向ぼっこしたしている猫は干したお布団のにおいがすると感じる人もいますし、肉球のにおいが香ばしくってついつい嗅いでしまうという人もいます。
しかし、猫のにおいがいつもと違うと感じた場合は注意が必要です。
においは時として健康のバロメーターにもなります。
ここからは、猫のにおいと病気について解説していきます。
猫ってくさいの?猫のにおいについて知ろう
健康な猫ならば猫本来のにおい以外であまりくさいと感じることはありません。
その理由は、猫の狩りのスタイルに関係していると言われています。
猫の狩りのスタイルは単独待ち伏せ型です。
そのため獲物に近づいた際に、自分の体臭で居場所が知られてしまっては狩りを成功させることはできません。その結果、体臭が少ない動物になったのだと言われています。
また、猫は非常にきれい好きな動物で、こまめにグルーミングを行うため体の清潔を保ちやすいです。
猫が好きな日向ぼっこにも消臭効果があります。
お日様の殺菌効果によって、臭いの原因になる皮膚の細菌やカビを退治できますし、毛並みを乾燥させる効果もあるので、さらに細菌やカビが増殖しなくなります。
しかし、そんな清潔でにおいの少ない猫でも時として何とも言えない嫌なにおいがすることがあります。
猫の体や口がくさい時は、その部位に感染を起こしていることがほとんどです。
次の章ではにおいの原因になる病気について紹介します。
においの原因の病気は何?体臭と口臭ごとに解説
猫の体や口がくさい時は、その部位に感染を起こしていることがほとんどですが、部位によって原因は違ってきます。
ここからは、体臭と口臭ごとに考えられる主な病気を解説していきます。
<体臭>
体臭の原因は体の特定の部位からにおう場合と体全体からにおう場合に分けられます。
・体の特定の部位からにおう場合
傷口からの感染が考えられます。
・体全体からにおう場合
細菌性皮膚炎や真菌性皮膚炎が疑われます。
また、もともと皮膚病を患っていて、そこから皮膚炎を起こしてにおうこともあります。
※体臭…体全体または体の一部から発するにおいを体臭といいます。
体臭の中でも特に不快なにおいがする場合は、細菌や真菌が作り出す物質が原因と なります。
<口臭>
口臭の原因は口から直接におう場合と体の中のにおいが口からにおう場合に分けられます。
・口臭の原因は口から直接におう場合
口内炎、歯周病、口腔内の腫瘍が疑われます。
特に口内炎は腎不全やウイルス性疾患(猫免疫不全ウイルス、猫白血病ウイルス、猫カリシウイルス)に感染したことが原因で起こることがあります。
・体の中のにおいが口からにおう場合
口の中に異常がないのに、口からにおいがする場合は肝不全やケトーシスが疑われます。
※口臭…口の中から発する強いにおいを口臭といいます。
口の中の病気を含め、様々な病気が原因となります。
※ケトーシス…血液中に含まれるケトン体という物質が血液中に増加した状態。
重度の糖尿病などでみられる。
正確な観察が治療のガキ!観察のポイント5つ紹介
病院でスムーズな治療を受けるためには、飼い主さんの日頃からの観察が欠かせません。
ここからは、観察のポイントを5つ紹介します。
・におうのは体全体か特定の部位か
体全体からいやなにおいがするのか、特定の部位からにおうのか観察してください。
体全体であれば皮膚病が考えられ、特定の部位であれば化膿している可能性があります。
・皮膚や毛の艶の状態
皮膚や毛の様子をよく観察してください。
皮膚が赤い、毛がべとべとしている、かゆみがあるような場合は皮膚病が疑われます。
・口の状態
口臭がする時は口の中をよく観察してください。
歯茎が赤いようであれば口内炎を起こしています。
また、歯石の付き具合や腫れもの(腫物)の有無も確認してください
重度の口内炎や腫瘍では出血することがあります。
・口のにおいの特徴
口の中はどんなにおいがしますか?
口の中に異常がなくアンモニア臭がする時は肝不全を起こしているかもしれません。
・他の症状はないか
他の症状が出ていないか観察してください。
たとえば、皮膚病があればかゆみや赤みなどが見られますし、腎不全があれば体重の減少、多飲多尿などの症状が見られます。
日頃のケアで予防と早期発見!ケアの方法を紹介
体臭や口臭の予防、また体調の変化の早期発見には日頃のケアやコミュニケーションによる観察は必須です。
ここからは日頃のケアのポイントについて紹介します。
・皮膚、毛のお手入れ
日頃からブラッシングなどでお手入れをしてあげてください。
しかし、猫はブラッシングを嫌がる子も多いため、そういった場合は少し湿らせた手で体を撫でてあげるだけでも、いらなくなった毛を取り除いてあげることができます。
また、こまめにシャンプーは場合によっては正常な皮脂の状態を乱してしまう恐れがあるため、代わりに温めたタオルで全身を拭いてあげるだけでも全身の汚れを取り除くことができます。
・歯のお手入れ
口のにおいには歯磨きが有効です。
しかし、歯磨きには慣れが必要で小さい時から訓練しておかないと難しいのが現実です。
今では猫用の様々なデンタルケア用品が売られていますし、日用品で代用するのであれば綿棒がオススメです。
綿棒で奥歯など歯垢がたまりやすい場所を擦るだけでも続けていれば違いが表れます。
歯磨きの頻度は理想は1日1回ですが、2~3日に1回行うだけでも歯石予防の効果が期待できます。
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