ごほうび以外にも!猫のペーストおやつ活用法
せっかくなら愛猫がよろこぶだけでなく、日常のいろんな工夫やお悩みの解決にも役立てたいところです。
各メーカーがいろんな素材を使った商品を発売しており、今では主食のフードと並んで、家庭の戸棚に欠かせない存在となっています。
独特の舌ざわりが楽しめるペーストは、猫の心を惹きつけるこれ以上ない味覚。
お皿に出す前からソワソワする猫、パッケージから直接ペーストを舐めようとする猫の動画もたくさん見られます。
また飼い主にとっても、お手軽に与えられる、そして長期保存ができる点などの使いやすさも人気の理由といえるでしょう。
テレビCMなどでも大人気のペーストおやつ
ウェットフードの中でも特に水分量が多い液状タイプのフードには、スープ、とろみ、クリームなどタイプがあります。
ペーストタイプのおやつも、このウェットフードに含まれることになりますが、このタイプが世間に広く知られるきっかけとなったのは、キャットフードを多数手がけている国内の大手缶詰メーカーが2012年に発売した、猫用のペーストおやつです。
ささみやまぐろなどの素材をペーストにしたこの商品ですが、人気となった理由の1つに、小分けのスティック包装が挙げられます。
保存ができて与えやすいだけでなく、飼い主にとっては手が汚れることなく、封を開けてそのまま適量を絞り出せる使い勝手の良さが広く支持されました。
ペーストおやつは現在、各メーカーがこぞっていろんなフレーバーの商品を発売しており、ペット用品店だけでなくスーパーやホームセンター、ドラッグストアなど、様々な販路で売られています。
愛猫との距離が近づく魔法のアイテム
ペーストおやつは猫たちからの評判も絶大で、食いつきはもちろん、ペーストおやつを見ただけで急に機嫌が良くなるなど、反応の良さがSNSでも話題となります。
また、ペーストを一生懸命に舐める猫の様子を映したテレビCMも大きな反響を呼び、購買意欲を高める効果を生み出したように感じます。
「飼い主がスティックを手に持っただけで、愛猫が寄ってくる」という家庭も多く、ペーストおやつのおかげで、飼い主との距離が近づいたという声も聞かれます。
あくまで、ペーストおやつを持っている、与えている間に限定されるかもしれませんが、
人間の側にとっては、愛猫のご機嫌を取ったり、コミュニケーションを深めたりできる方法として使えるのはいいですね。
食欲増進や夏の水分補給に
間食やごほうびだけでなく、普段の食事でドライフードのトッピングにペーストおやつを使っている家庭も多くあります。
独特の香りに惹きつけられることもあって、食欲をそそる効果は大きいようです。中身は違いますが、愛猫にとってはマタタビと同じような効果になるでしょうか。
また水分補給を促したい時にも、ペーストおやつは有効な手段となります。
水にペーストを混ぜて飲ませるのも効果的ですが、商品によっては水に溶けにくいものもあります。長時間放置しておくよりは、1回で飲み切れる少なめの水に混ぜて出すのが良いかと思います。
もともと、ペーストおやつは一般食(間食)としての位置づけとなっていましたが、最近では総合栄養食(日常の食事として与えられる栄養素を備えた食品)のタイプや、水分補給やエネルギー補給を目的とした成分で造られているタイプなど、機能性フードとしての幅も広がっています。
工夫次第でお悩み解消の効果にも
便利なスティック状で、少しずつ与えることもできるペーストおやつ。
せっかくなら、食事以外の場面でも活用してみてはどうでしょうか。
猫たちが美味しさに夢中になる特性をうまく生かして、愛猫のケアに関するお悩みの解決に役立てる。つまりは、愛猫の気を逸らすための使い方となります。
多くの家庭で実践例があるのは、爪切りです。
ペーストおやつのスティックを機嫌よく舐めている間に、爪切りを済ませてしまう動画はたくさんアップされています。スティックからは少量ずつしかペーストが出てこないので、猫によっては長い時間、夢中になってくれている場合もあります。
スティックと爪切りを巧みに使い分けることと、愛猫の爪を手際よく切っていく技術は必要となりますが、慣れないうちは1本ずつでも、ペーストおやつを使って試してみる価値はありそうです。
また、普段の投薬にペーストおやつを活用するのも有効です。
我々人間用にも、薬を飲みやすくするための服薬ゼリーが売られていますが、同じ要領でペーストごと飲ませる使い方をすれば、薬の苦みを感じさせることなく投薬ができます。
成分や粘度が調整されて、投薬用に作られたペーストを取り扱っている動物病院もありますので、かかりつけの獣医師に相談してみてください。
与えすぎにはご注意を
猫たちにとっても、飼い主にとっても多くのメリットがあるペーストおやつ。
しかしフードですから、いくらでも与えていいものではありません。
少量であれば健康面の影響は少ないですが、糖分や添加物を多く含んだ商品もあります。
パッケージを見て、原材料の確認や与える量の管理はしっかり行いましょう。総合栄養食タイプについても同じく、与えすぎによってカロリー過多とならないよう気をつけたいです。
またペーストおやつは、愛猫の偏食につながってしまうリスクも考えられます。
ペーストの美味しさに慣れすぎて、主食のフードに興味が向かなくなってしまうと、栄養の偏りだけでなく、防災時の食事にも影響が出る場合があります。
人間と同じく、間食の摂りすぎは良くありません。愛猫が喜んでいるからと、機嫌にまかせて食べさせるのではなく、体重管理や食欲の具合などを見ながら、計画的に与えるようにしましょう。
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