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犬が歯磨きをするメリットは何? 愛犬が歯磨きを嫌がるときの対策法

愛玩動物飼養管理士
根本ももこ
[記事公開日]  [最終更新日]
愛犬が飼い主さんを舐めようと顔に近づいてきたときに、愛犬の口が臭いと感じたことはありませんか?

歯磨きは口臭や歯周病を予防することができるので、歯磨きの習慣を身に着けることはとても大切です。

今回は、歯磨きをするメリットと嫌がるときの対策法、歯磨きで使用できるグッズを紹介していきます。
[ 目次 ]
犬が歯磨きをするメリットは何? 愛犬が歯磨きを嫌がるときの対策法
愛犬の歯磨きはどれくらいの頻度で行っていますか?

犬の口の中をじっくりと見る機会は少ないので、口腔ケアはついつい後回しになってしまうかもしれませんが、歯磨きは愛犬の歯の病気を予防するためにとても重要です。

初めに犬が歯磨きをするメリットを紹介していきます。

歯垢を除去するため

食べ物を食べるとその食べかすが歯に付着したり、細菌の塊である白いべとっとした歯垢が歯につきます。

歯垢は水を飲んだだけでは落ちないので、食べかすや歯垢を除去するために歯磨きをします。

唾液に含まれるカルシウムなどが沈着すると、柔らかかった歯垢が硬い歯石になります。犬は歯に付着した歯垢が3〜5日後には歯石になってしまいます。

歯磨きをしないと、白かった歯が色素沈着をして黄色や茶色に変色してしまいます。歯が黄ばんでしまうと、歯磨きだけで白くすることが難しくなるので、白い歯をキープするためにも歯磨きが重要です。

歯石を動物病院で除去する場合には、全身麻酔での治療になるので、愛犬の身体に負担がかかります。

犬は人間のように虫歯になることは少ないので、虫歯の予防というよりは、歯垢の除去と白い歯を保つために歯磨きをします。

犬が歯磨きをするメリットは何? 愛犬が歯磨きを嫌がるときの対策法

歯の病気を予防するため

犬の歯の病気で多いのは歯周病で、なんと3歳以上の成犬の約80%は歯周病になっていると言われています。

歯周病ではなくても予備軍であることもあるので、歯周病の予防はとても重要です。

歯垢に含まれている歯周病細菌によって、歯茎に炎症が起きると歯肉炎になります。歯を支える組織が破壊されてしまうと歯周炎という病気になります。

歯周病細菌は歯茎の炎症だけではなく、歯周病を発症したり悪化させる原因になりますので、歯垢を歯磨きで除去することは歯周病の予防になります。

歯周病になると腐ったような口臭やツンとしたにおいがする、くしゃみをたくさんする、歯茎の腫れや出血、歯がグラグラするなどの症状がみられます。

歯周病が悪化すると、歯槽膿漏になったり顎を骨折をすることもあります。また歯周病細菌が血液に入り込んで全身を巡ることで、心臓、腎臓などの病気の発症の引き金になることもあります。

トイ・プードルやダックスフントなどの小型犬は、大型犬に比べると歯周病になりやすいので注意が必要です。

犬が歯磨きをするメリットは何? 愛犬が歯磨きを嫌がるときの対策法

歯磨きをするペースと始める時期

人間と同じく犬も歯磨きは毎日することが望ましいですが、忙しいと愛犬の歯磨きをするタイミングを逃してしまうこともあるかと思います。

飼い主さんのご都合で毎日の歯磨きができないときは、2~3日に1回のペースで歯磨きをしてあげてください。

歯磨きが苦手であれば部分的な歯磨きでも大丈夫なので、今日は上の歯、明日は下の歯を磨くなど、飼い主さんがやりやすい方法で行っていきましょう。

子犬は生後2〜3ヶ月頃までに、28本の乳歯が生えます。生後4ヶ月頃から乳歯が抜けはじめて、7~8ヶ月頃までに42本の永久歯が生えます。

乳歯は永久歯に生え変わりますが、歯磨きの習慣をつけるためにも、乳歯が生えそろった段階で歯磨きを始めましょう。

乳歯から永久歯に生え変わる時期は、歯が抜ける感覚が気になり歯がムズムズして、たくさん甘噛みをします。この時期は、歯ブラシを見せると自分でかじったりすることもあるので、コミュニケーションの一環で歯磨きを行ってください。

歯が抜けるときは出血したりするので、あまり無理はせずに、口周りを触ることに慣れさせたり、歯を磨く感覚に慣れてもらいましょう。

犬が歯磨きをするメリットは何? 愛犬が歯磨きを嫌がるときの対策法

歯磨きを嫌がるときの対策法

①口の周りを触る練習をする

歯ブラシをいきなり口の中に入れてしまうとびっくりしてしまうので、最初は飼い主さんが口の周りを触っても嫌がらないように練習しましょう。

口の周りを触ったり、口を開いても嫌がらないように優しく声をかけながら練習してみてください。

②歯磨きシートを使う

犬用の歯ブラシもいろいろなサイズや素材がありますが、口に入れると嫌がることがあります。

歯ブラシで磨くことが難しいときは、犬用の歯磨きシートを使用してみてください。

歯磨きシートは指に巻き付けて使用するので、初めての方は歯ブラシよりも使いやすかと思います。

③散歩をしたあとに歯磨きをする

体力が有り余っていると暴れてしまうことも多いですが、散歩をして愛犬が少し疲れていると、大人しく歯磨きができることがあります。

歯磨きを嫌がってジタバタしてしまうときは、散歩や運動をしたあとに歯磨きにチャレンジしてみてください。

④トリミングサロンや動物病院でやってもらう

トリミングサロンのトリマーさんや動物病院のスタッフさんが歯磨きをしてくれることがあります。

すべてのトリミングサロンが歯磨きをしてくれるわけではありませんが、トリミングサロンによっては歯磨きをするコースが用意されていることもあるので、希望があれば歯磨きをしてもらえるか聞いてみてください。

トリミングサロンも動物病院も有料にはなりますが、プロに歯磨きをしてもらえる安心感もあると思うので、気になるときは相談してみてください。

歯磨きガムや歯磨きおもちゃを活用する

歯磨きが難しいときは、歯磨きの効果が期待できるガムやおもちゃを活用してみることもおすすめです。

歯磨きガムは噛むことで歯垢を除去できるものが多いので、年齢や体格に合わせて商品を選んでみてください。

牛皮でできているおもちゃやロープのおもちゃは、遊びながら歯磨きができます。

プラスティック製の噛むおもちゃは、破片を食べてしまうこともあるので、壊れかけていないか愛犬に遊ばせる前に確認してあげてください。

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