猫を守るために知っておこう。安全な避難方法と避難生活の注意点
いざというときに愛猫を守る方法を知っていますか?
日ごろから防災対策をしているから大丈夫ではなく、避難の仕方や避難後の生活についても知っておくことが大切です。
今回は、猫と一緒に避難をする方法と避難生活の注意点について解説していきます。
猫と安全に避難する方法
猫を連れてスムーズに避難を開始するためにはいくつかのポイントがあります。いざというときに慌てないように、事前にシミュレーションをしておきましょう。
■最優先は、人間の安全確保
被災したら最初にするべきことは、人間の安全確保です。次に、猫の居場所を確認しましょう。被災直後は猫が興奮していることも多いため、落ち着くのを待ってから猫の避難準備を開始します。
■キャリーバッグの準備
避難後、すぐには猫をキャリーバッグから出せないことも想定しておかなくてはなりません。
キャリーバッグの底にトイレシーツをガムテープで貼り付けておくと、尿の処理が楽になりますし、猫の被毛の汚れも軽減できます。
また、クレートを使用する場合は、脱走防止対策としてガムテープで補強しておくといいでしょう。
■猫をキャリーバッグに入れる
猫がある程度落ち着いたのを確認したら猫の避難準備をはじめます。
猫を捕まえるときにはバスタオルや毛布などを使うのがおすすめです。背後からタオルなどをかぶせて包むようにして、そのままキャリーバッグに入れます。普段猫が使っているタオルや毛布だと自分の匂いがするので猫も安心します。
避難所での猫のお世話と注意点
国のガイドラインではペットとの同行避難を推奨していますが、同行避難を許可していない自治体や避難所もたくさんあります。また、過去のマナー違反やルール違反が原因で同行避難不可になった避難所もあります。そうならないためにも同行避難の際の注意点を知っておきましょう。
■排泄物はすぐに片付けること
ペットの同行避難で問題になりやすいのが「臭い」です。排泄物はなるべくすぐに片付けるようにしましょう。
■避難所ではケージで過ごすことになる
猫は避難所では基本的にケージで過ごすことになります。なるべくほかの動物と離し、ケージを段ボールや布などで覆うようにするとストレスを軽減できます。また、ケージの中には使い慣れたベッドやタオルなどを入れてあげると安心してくれるでしょう。
■ケージには飼い主の情報と「触らないで!」の貼り紙をしておく
なにかあったときにすぐに連絡してもらえるように飼い主の名前や居場所などを記載したメモを貼っておくとよいでしょう。
また、動物好きの人が猫を触りたがるかもしれません。人に怪我をさせないため、また猫にストレスを与えないためにも、猫に触らないように貼り紙もしておくと安心です。なお、貼り紙は子供にも読めるように平仮名だけにします。
■暑さ対策
暑さ対策としては、クールマットがおすすめです。ケージの上にも保冷剤を置いて上と下から冷却するとさらに効果的です。保冷剤は口にすると大変危険ですので、猫が直接触れないようにしましょう。
■寒さ対策
寒い季節には、ケージを毛布などで覆って冷気が入らないようにします。ケージ内には毛布を敷いた段ボール箱を置きましょう。床に段ボールや断熱シートを敷くと床からの冷気を防げます。
また、ペットボトルで作った簡易湯たんぽもおすすめです。熱湯を入れるとペットボトルが変形するので、お湯と水を1:1で混ぜて60度程度にしてから注ぎ入れましょう。
猫を置いて避難するときの注意点
避難所が猫との同行避難を認めていない、猫がどこにいるのか分からない、興奮してキャリーバッグに入れられないなど止む終えず猫を置いて避難をしなければいけないこともあるでしょう。
その場合は、次の点に注意して猫のための環境を整えてください。
ただし、危険が迫っているような場合は、猫が生き延びるための最低限の対策をし、早急に避難しましょう。飼い主さんに万が一のことがあっては、猫を守ることはできないからです。
■フードと水を多めに用意する
猫が生き延びるためには、キャットフードと水が必要です。数日間家に戻れなくても大丈夫なように多めのキャットフードと水を用意します。
ウエットフードは傷みやすいのでドライフードを置き餌にします。適当な容器がない場合は袋を破って置いておくのでもかまいません。
水は、浄水器などでカルキ抜きをすると腐りやすくなるため、普通の水道水を用意してください。洗面器やボウルなど水を入れられるものにたっぷりと水を入れ数箇所に置きます。シンクや浴槽などに猫がおぼれない程度の水を張っておくのもおすすめです。
■脱走防止対策と部屋の危険物を片付けておく
窓ガラスが割れるなどしている場合は、段ボールで塞ぐなど猫が脱走できないようにしておきましょう。
もし余裕があれば、猫にとって危険なものを片付けておくようにします。
■いざというときの避難場所を用意しておく
猫が怖いと感じたときに逃げ込める避難場所をあらがじめ用意しておくのもおすすめです。避難場所にはクレートを設置し、そばにフードと水を置きます。クレートの中に普段使っている毛布などを入れて置くと猫も安心できるでしょう。
置き場所は、物が落ちてこない安全な場所にします。最近の建物であれば、地震に対しては、トイレが比較的安全です。
■部屋の扉を開けっ放しにしておく
猫を置いて避難する際は、すべての部屋の扉を開けっ放しにして自由に行き来できるようにしておきます。そうすることで、暑さ寒さ対策にもなります。
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