セイロンキャットの特徴について

アビシニアンによく似た特徴を持つ猫です。

セイロンキャットの被毛は１本の毛に複数の色味が混ざったティックドパターンが特徴で、これはアビシニアンにもよくみられる被毛です。

体の大きさは中型で細身ですが、非常に筋肉質で引き締まっており、尻尾は長くピンとまっすぐ伸びています。
顔もほっそりしており、丸く大きな目に大きめの三角形の耳が凛々しい顔立ちを作っています。
この細身で引き締まった体や顔つきもアビシニアンによく似ており、「野生のアビシニアン」といわれるほどです。

被毛は短毛で、毛色はレッド、ブルー、ゴールド、クリーム系など豊富です。
脚に縞模様があるのが特徴です。
またゴールドのセイロンキャットの中には被毛に黒が混じっているケースがあり「マニラ」と呼ばれます。

日本ではあまり知られていない猫種ですが、セイロンキャットを誕生させたイタリア人が住むイタリアでは人気の高い猫です。

セイロンキャットの性格について

人懐こく社交的な猫です。

セイロンキャットはもとは野生生活をしていた猫ですが人によく懐き、人との生活にも容易に溶け込み、子供ともうまく付き合うことができる優しく社交性の高い猫です。
子供のいる家庭でも安心して飼うことができます。

見た目はほっそりとしてクールな印象を与えますが、実は甘えん坊で人と一緒にいることを好みます。

活発に遊ぶ猫です。

セイロンキャットは野生ネコの血を残しているため非常に運動神経がよく、好奇心も強いため、家の中を元気に動き回って活発に遊びます。

セイロンキャットの飼い方（日常の世話）について

お手入れで美しい被毛を保ちましょう。

セイロンキャットの毛は短いため、長毛種に比べると毛のお手入れは比較的楽です。
毎日ブラッシングする必要はありませんが、週に１～２回は定期的にブラッシングして抜け毛を取り除き、美しい被毛をツヤツヤに保ってあげましょう。

運動量は多めです。

もともと野生の猫であったため身体能力が高く、運動量も多い猫です。
室内飼育では運動不足になる可能性もあるため、できれば走り回れる広いスペースを確保し、上下運動できるように家具の配置を工夫したりキャットタワーを設置してあげると良いでしょう。

セイロンキャットの歴史・起源について

セイロン島の猫から誕生した猫です。

セイロンキャットはスリランカにあるセイロン島で発見された現地の猫から交配された新しい猫種です。

１９８４年、イタリアの獣医師がセイロン島を訪れた際、一匹の野生猫と出会います。
その猫は野生猫とは思えないほどフレンドリーで、その人懐こさを気に入った獣医は数匹をイタリアへ連れ帰り、キャットショーにも出場させました。
そこで評判が良かったため、新しい猫種として確立する計画が始まり、約４年の歳月をかけて「セイロンキャット」を誕生させました。

スリランカの島の野生猫をルーツに誕生したため、名前は島の名前をとって「セイロンキャット」となりました。

セイロンキャットの気を付けたい病気について

品種特有の病気は報告されていません。

セイロンキャットには品種に特有の遺伝性疾患や好発疾患は報告されていません。

しかし猫に一般的に多いとされる泌尿器の疾患（尿石症など）や中高齢期からの腎疾患などには他の猫と同様に注意が必要です。
定期的に健康診断（血液検査や尿検査）を受け、中高齢期頃からは腎機能に配慮したフードを与えるなど、健康管理には気を付けるようにしましょう。

セイロンキャットの価格相場について

国内では手に入らない猫です。

セイロンキャットは日本ではあまり知られていない猫で、日本にはブリーダーや販売しているペットショップの情報はありませんので、入手するためには海外で飼育しているブリーダーさんを探して輸入することになります。

子猫の生体価格に加え輸入にかかる輸送費や輸入代行業者などへの仲介料などが加算されるため、価格は高額になることが予想されます。

獣医師から見たセイロンキャットを飼う際のアドバイス

怪我をしないように気を付けましょう。

もとは野生の猫のため、運動量が多くすばしっこいのですが、活発に遊んでいる最中に怪我をしてしまわないように気を付けましょう。

またいたずら好きでもありますので、カーテンに上ったり家具で爪を研がれて困るようなことがないように小さなころからしつけることが必要です。
賢いので、しつけはしやすい猫です。

室内の環境を整えることも大切です。
高い場所には落とされて困るようなものは置かないようにし、キャットタワーなども倒れにくい強度のあるものを設置する方が良いでしょう。

セイロンキャットの飼育チャートについて

人懐こく優しい猫ですが、すばしっこく活発に運動するため、室内で怪我をしないように配慮する必要があります。
日本では手に入りにくい猫種です。