自宅でできる犬のシャンプーの方法は?効果的な洗い方や頻度
動物看護士
こばやし
[記事公開日] [最終更新日]
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犬のシャンプーの必要性は?
犬も人間同様シャンプーなどで体を洗う必要があります。犬の体には、肉球や鼻などに汗を出すためのエクリン腺と、全身に皮脂などを出すアポクリン腺があります。人間と異なり、全身にアポクリン線がある犬は皮脂が毎日出ている状態なのでそのままにしておくと全身がベタベタになってしまいます。そのため、3週間から1ヶ月に1度のシャンプーが必要になります。脂漏症というアポクリン腺から脂が溢れ出してしまう病気の場合は1週間に2度ほどシャンプーが必要になることもあります。
犬をシャンプーせずに放置すると全身がベタベタになるだけでなく、毛穴に皮脂やホコリや汚れなどが詰まり、皮膚炎を引き起こします。皮膚炎を引き起こすと痒みや赤みなどの症状が見られ、悪化すると脱毛や皮膚が固くなり変色するなどの症状も現れてきます。犬は全身にかゆみがあるためストレスが溜まり、食欲不振や元気がなくなったり、噛み付くなどの問題行動を引き起こすこともあります。
シャンプーの方法は?
シャンプーはトリミングサロンでお願いすることもできますが、自宅でも行うことができます。
シャンプーの方法は、まずは人肌程度のぬるま湯で全身に水分を含ませるように濡らします。しっかり濡らすことでシャンプーが泡立ちやすくなるので、お腹や胸あたりにもしっかりシャワーをかけましょう。顔周りもしっかり濡らしてあげて、目やになどがついている場合はしっかりふやかして取ってあげます。
全身を濡らしたあとはシャンプー剤をつける工程に入りますが、シャンプー剤を洗面器に入れてぬるま湯に混ぜて泡立てておくと簡単にシャンプーできます。まず、背中からつけていきます。そのままお腹、胸、お尻と洗っていきましょう。指の腹を使いマッサージしながら全身を洗いましょう。顔周りは一番最後に洗います。顔は直接シャンプー剤をつけると目に入る可能性があり危険なので、新しくシャンプー剤を泡立てて泡を付けるようにあらいます。あまりにも暴れてしまう場合は無理をしないようにしましょう。
全身を洗い終わったらシャンプーを流しましょう。最初に顔の泡から流していき、高い位置から洗っていきます。お腹や胸、内股などは流し忘れやすい場所なのでしっかり流します。全身をくまなく洗い流したら最後にもう一度顔周りを洗い、目にシャンプーを残さないよう流しましょう。
シャンプーを残してしまうと、その部分が皮膚炎を引き起こしてしまったり、目に残ると角膜炎など目の病気を引き起こすこともありますので、念入りにしましょう。
皮膚炎時に使用するシャンプーの種類と効果的な洗い方は?
皮膚炎になってしまった時に使用するシャンプーは原因により異なります。皮膚炎の原因は細菌、真菌などがあります。他には脂が出やすい体質のため、シャンプー不足など様々です。
細菌が原因の場合は「ノルバサンシャンプー」などの抗菌成分が含まれているシャンプー剤を使用します。真菌が原因の場合は「マラセブシャンプー」などの抗真菌成分が含まれているシャンプー剤を使用します。脂漏症などの体質の場合は、脂を多く取ることができるシャンプーを使用します。シャンプー剤はインターネットなどでも購入できますが、原因をきちんと特定する必要がありますので、一度動物病院で検査を行ってから処方してもらうようにしましょう。
皮膚を健康に保つためのシャンプーの頻度は?
皮膚を健康に保つためのシャンプーの頻度は3週間から1ヶ月に1度程度です。もちろん時期や犬の皮膚の状況により変えて行くことも重要です。シャンプーは行わなすぎてもトラブルを起こしますが、やりすぎもトラブルの原因となります。「この前シャンプーしたばかりだけど、なんだか犬の体が臭い」と悩む場合はドライシャンプーなどを使用するのも方法の一つです。
皮膚を健康に保つための普段のケアは?
皮膚を健康に保つためにはシャンプーはもちろんですが、毎日のブラッシングなどのケアが必要です。毎日ブラッシングを行い、ホコリや汚れを取り除いてあげましょう。顔周りなどはウェットティッシュなどで毎日拭くことで涙やけや目やにがカチカチになるのを防ぐことができます。
散歩後には足の裏を拭き取るだけでなく、肛門周りなども清潔にしてあげましょう。
普段のケアで犬の皮膚を健康に保つことができますので、こまめに行なってあげましょう。
さいごに
ここでは犬のシャンプーの方法や効果的な洗い方、頻度についてご紹介しました。犬のシャンプーは1ヶ月に1回程度行うことで皮膚状態を健康に保つことができます。犬の皮膚炎は悪化してしまうと完治するまで時間がかかるので、皮膚炎を引き起こす前にシャンプーやブラッシングなどの日常ケアを行うことで対処するようにしましょう。
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