ウィズぺティウィズぺティ
初めての方へ会員登録ログイン買い物かご
健康ライブラリー > 5月は皮膚疾患に注意!ビタミンAで皮膚の健康を守りましょう

5月は皮膚疾患に注意!ビタミンAで皮膚の健康を守りましょう

愛玩動物飼養管理士
前田明
[記事公開日]  [最終更新日]
5月は気温が上がるとともに湿気も高くなる季節。被毛に覆われた犬や猫にとっては皮膚トラブルが発生しやすい季節です。人が紫外線対策をしはじめる頃は、犬や猫たちの皮膚ケアもはじめる季節でもあります。日頃のごはんにビタミンAをプラスして健康な皮膚を維持しましょう。
[ 目次 ]
    5月は皮膚疾患に注意!ビタミンAで皮膚の健康を守りましょう

    5月(高温多湿の季節)で気にしておきたいこと


    5月は快晴に恵まれる季節。紫外線もいちだんと強くなります。一方で、走り梅雨と言われるように雨が続くことも。つまり皮膚にとっては紫外線による乾燥に加え、湿気という刺激にも晒される季節だということです。
    被毛に覆われている犬や猫の皮膚を日頃からチェックしている飼い主さんは少ないかもしれません。でもこの季節は被毛をかき分けて、皮膚をチェックしてください。乾燥して痒みを引き起こしていたり、感染を起こしていたりして炎症があるかもしれません。
    そうならないために、日頃から皮膚のバリア機能を高めておきましょう。
    ポイントは清潔に保つことと、栄養管理です。皮膚の健康維持に必要な栄養素について今回はご紹介しましょう。

    犬や猫の皮膚もターンオーバーしています


    人の皮膚も犬や猫の皮膚も、表皮と真皮からなりたっています。さらに表皮は基底層、有棘層、顆粒層、角質層に別れています。基底層で新しく細胞が生まれ、上へと押し上げられてゆき、もっとも外側の角質層となり、最終的には垢やフケとしてはがれ落ちます。これが皮膚のターンオーバーです。人の場合はおよそ28日サイクルですが、犬や猫の場合は約21日サイクルと言われています。
    人の皮膚が外的刺激などにたいするバリアであるのと同じように、犬や猫の皮膚も有害物質の侵入を防いだり、体内の水分が過剰に蒸発するのを防いだりするバリアとしての役目を持っています。

    皮膚の健康に必要な栄養素


    人の場合も同じですが、健康な皮膚を維持するためには皮膚や被毛の元となるタンパク質を摂取することが大切です。とくに被毛に覆われている犬や猫は、良質のタンパク質の摂取は欠かせません。
    基本的にペットフードには動物性タンパク質(チキン、ポーク、マトン、ビーフなど)や植物性タンパク質(大豆、小麦、コーンなど)が含まれています。ごはんを手作りしている場合は、きちんと必要量を考えてバランス良く摂取できるようにしましょう。たとえば、植物性タンパク質として大豆を使いたい場合なら、煮た大豆をそのまま使うより納豆や豆腐として加工したものを利用するほうが、消化性が高まり、摂取栄養素量も確保できます。ドックフードを基本にして少量をトッピングとして加えてもよいでしょう。

    ターンオーバーを正常化するビタミンA


    皮膚を作るタンパク質以外にも、ターンオーバーを正常に促したり、皮膚が乾燥して傷つきやすくなったりするのを防ぐための栄養素としてビタミンAの摂取が必要です。ビタミンAをはじめ他のビタミン(B2、B6など)やアミノ酸などの栄養素との相乗効果で免疫力を維持し、皮膚のトラブル(たとえば脂漏症など)の回復を助けることになります。
    犬はβカロテン(ニンジンなどに含まれています)からビタミンAを合成できるのですが、猫は合成に必要な酵素を持っていないのでビタミンAを食事から摂取しなくてはなりません〔不足するとトラブルの原因ですが、過剰摂取は危険ですので注意しましょう〕。
    食材におけるビタミンAは緑黄色野菜や卵、鶏や豚のレバーなどにたくさん含まれています。
    手作りごはんを食べ慣れている犬や猫であれば、湯がいたレバーや卵黄の炒り卵、オリーブオイルで炒めたニンジンなどを、少量ずつ与えてみましょう。(※摂取しすぎは禁物です。)

    もし皮膚トラブルがみつかったら、すぐ病院へ


    とわいえ、食事で皮膚の健康を維持し、免疫力を高めるのは予防医学的な対応です。もちろんそうした日常的な工夫はとても大切。でも、いま、あなたの傍に居る犬や猫が皮膚トラブルを抱えているなら、必ず獣医師に診察をうけましょう。皮膚トラブルは痒みを伴ったり、慢性化したりする可能性が高い症状です。早期に治療をはじめ、きちんと治しきることが先決。そのうえで日常の栄養バランスから皮膚の健康を考えてみましょう。
    ページ先頭へ