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世界で知られている有名な犬たち

愛玩動物飼養管理士
川久保 真由美
[記事公開日]  [最終更新日]
世界には多くの人に知られている有名な犬たちがいます。
そんな犬たちのエピソードを紹介します。
[ 目次 ]
世界で知られている有名な犬たち
日本で有名な犬はなにか?と問われると、最も多く名前が挙がるのは映画にもなった「忠犬ハチ公」ではないでしょうか。
渋谷駅にある忠犬ハチ公の銅像前は、現在でも待ち合わせスポットとしても有名です。
そんなハチ公以外にも、多くの人に知られている犬たちを紹介していきたいと思います。

名犬ラッシーの「パル号」

名犬ラッシーは、日本ではアニメやドラマにてシリーズ化され、お子さんから年配の方まで大変人気を博しました。
原作は、サタデー・イブニング・ポスト紙上で掲載されていた「名犬ラッシー家路」というフィクション小説でした。
ところが、映画化される段階で実在の犬を使用して実写版としたところ、あまりにも原作のイメージそのままだったので、ノンフィクションだと勘違いする人もいたほどでした。
名犬ラッシーはまたたく間に大人気映画となり、その後シリーズ作品として何本も映画が撮られ、これらの映画でラッシーを演じたのが、コリー犬の「パル号」でした。
シリーズ化した全ての映画で見事にラッシー役を勤め上げたパル号は、ハリウッドからその功績が称えられ、ハリウッド・オブ・フェームに顕彰されることになりました。
現在までハリウッド映画には多くの犬が出演していますが、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに顕彰されているのはたった3頭だけで、パル号はそのうちの1頭となります。

ビクター犬の「ニッパー号」

犬が蓄音機に耳を傾けている様子が描かれている絵といえば、日本ビクターのロゴマークとして有名です。
通称「ビクター犬」として呼ばれるこの犬のモデルは、テリア系の「ニッパー号」です。
ニッパーとは「噛む」という意味があるのですが、これはニッパーが人の足をよく噛んでいたずらをしたところから付けた名前だそうです。
ニッパーは最愛のご主人亡き後、ご主人の弟さんの元で暮らすことになるのですが、ご主人を亡くしたニッパーの落胆ぶりは見ていても辛いものがあり、弟さん家族も大変心配をしたそうです。
そんな時に、生前たまたま録音していたご主人の声が発見され、蓄音機を使用してニッパーに聞かせてみたところ、ニッパーは不思議そうな顔をしながらも蓄音機の前から動かずにその声に聞き入っていたそうです。
後にそのニッパーの姿が絵画として描かれ「His Master’s Voice」として発表されます。
この絵画が元となり、ビクターのマークがデザインされました。

プーチン大統領の愛犬「ユメ号」

ロシアのプーチン大統領の愛犬も、度々メディアに登場することから世界的に有名な犬となっています。
2011年に起こった東日本大震災の際、日本はロシアから多くの支援を受けました。その時のお礼の一貫として、愛犬家で有名だったプーチン大統領にメスの秋田犬を贈呈しました。
プーチン大統領は大変喜び、名付けの際には日本語の「夢」という言葉が候補をして、最終的には日本語の発音をそのまま用いて「ユメ号」と名付けられました。
プーチン大統領がユメをロシア国内で何度となくお披露目したこともあり、ロシアでは秋田犬ブームが一気に広まることとなり、大統領と同じ犬を飼育することが一種のステータスとなりました。
ただし、秋田犬は日本で天然記念物として登録されており、当時はいまほど海外に流出はしていませんでした。
そのため、輸入手続きに犬の価格が加わるとかなり高額になることから、一部の富裕層のみが飼育できる犬としてさらに憧れる対象となっていきました。
最近では、オリンピックのフィギュアスケートにて金メダルを獲得したザギトワ選手が、以前から秋田犬を欲しがっていたことが報道され、金メダル獲得の記念にと秋田犬が贈呈されています。

世界で知られている有名な犬たち

忠犬ハチ公の「ハチ号」

冒頭でも紹介したハチは、飼い主である上野氏の帰りをひたすら駅で待ち続けたことで有名な犬です。
元々ハチは、ご主人である上野氏が仕事に行く時には駅まで見送り、いつも決まった帰宅時間が近付くと再び駅まで行き出迎えるという生活を送っていました。
仕事先で上野氏が急死してしまった後も、それが分からないハチは毎日駅で上野氏の帰りを待ち続け、その姿が新聞に掲載されると多くの人がその記事に感銘を受けました。
ハチの主人を想う姿をみると、長年を共に過ごしたのかと思われますが、実は上野氏とハチの生活は1年半にも満たない短い期間でした。
それにも関わらず、10年もの間駅で上野氏の帰りを待ち続けるハチの姿は、さらに話題となり教科書にまで掲載されることとなりました。
教科書に掲載されたことがきっかとなり、「忠犬ハチ公物語」として映画化され、数年後にはアメリカにて「HACHI 約束の犬」としてリメイクまでされました。

まとめ

世界的に有名な犬を4頭紹介してきました。
この他にも、人工衛星発射の際に同乗し、自分の身を犠牲にして実験を成功させたライカ号や、災害現場にて幼い子どもを見付けだした災害救助犬など、世界には私たちのために活躍している犬もたくさんいます。
また、ハチ公のように小さな町での出来事が、もしかしたら数年後には世間の話題に上り、映画化までされてしまうようなことが起こるかもしれません。

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