猫のゴロゴロはまだまだ謎ばかり? 喉を鳴らす意味と不思議な効果!

ゴロゴロ喉を鳴らすとき
ネコは、生後2日から7日くらいの日齢で、ゴロゴロと喉を鳴らすことが出来るようになります。あまり接近して聞くことがないかもしれませんが、子ネコがお母さんのおっぱいを飲むときにも、ゴロゴロと喉を鳴らしています。同様に、おっぱいをあげているお母さんネコも、ゴロゴロと喉を鳴らすことがあります。
みなさんが一番思い出すのは、気持ちよさそうに眠っている姿や、ブラッシングをしてあげたり、なでてあげると目を細めゴロゴロと喉を鳴らす姿でしょう。リラックスしているとき、心地良いときに、ネコたちはゴロゴロと喉を鳴らします。同様に、ごはんを食べているときにゴロゴロと喉を鳴らす子もいます。

ゴロゴロは大切なコミュニケーションツール
ゴロゴロと喉を鳴らすことは、声を発することとは異なります。ゴロゴロというサウンドとともに、わずかな振動があり、これは子ネコとお母さんネコにとっての重要なコミュニケーションになります。
生後間もない子ネコが、おっぱいを飲むときにゴロゴロと喉を鳴らすのは、幸せであることとともに、体調が良いことをお母さんネコに伝えていると言われています。ゴロゴロを喉を鳴らさない子ネコは、静かな状態であることから、どこか体調が悪い、氣分が悪いということをお母さんネコに伝えているのです。ただし、おっぱいを飲んでいる間はゴロゴロはおさまります。
また、お母さんネコは、目や耳が十分に発達していない子ネコに、居場所を伝え、安心させるためにゴロゴロと喉を鳴らしています。そのときに、振動がとても重要な役割を果たしています。子ネコが少し離れたところにいるときにも、お母さんネコはゴロゴロと喉を鳴らしながら子ネコに近づきます。
ブラッシングをしてあげたり、なでてあげるとゴロゴロと声を出すのは、子ネコと同様に幸せであること、体調が良いことを、あなたに伝えていると考えてあげると、安心しますね。
ある研究では、ネコがヒトに対してゴロゴロと喉を鳴らすのは、何かを求めているときであることもわかっています。ごはんが欲しいとき、おやつが欲しいとき、何かをして欲しいときに、ゴロゴロと喉を鳴らしながら、すりすりしてくる姿を見たことがある方もいるのではないでしょうか。

ゴロゴロのメガニズム
ネコたちは、どのようにゴロゴロと喉を鳴らしているのでしょう。実は、ネコ(ネコ科動物の一部)のゴロゴロのメカニズムは、世界中でもまだ完全には解明されていません。
一説には、喉頭と言われる部分(ヒトで言う「喉仏」にあたる部分)の筋肉を収縮させ、声帯が振動し、サウンドと振動が発生していると考えられています。ただ、この説に対して、喉頭を失ったネコがゴロゴロのサウンドと振動を発生させた例も挙げられています。そのネコは喉頭の代わりに、横隔膜を使ったとも言われています。

猫のゴロゴロの周波数
ゴロゴロの発生メカニズムは解明されていないものの、その周波数の違いは確認されています。
研究結果から、ネコの一般的なゴロゴロ(リラックスしているとき)の周波数は25〜150Hz(ヘルツ)であるとされています。ネコが感知出来る周波数は、ヒト(20〜20,000Hz)よりもはるかに高い、45〜65,000Hzと言われています。そのため、場合によっては喉を鳴らしているネコ自身や、傍に居るネコにはサウンドは聞こえず、振動だけが伝わっていることもあるのです。
子ネコとお母さんネコにとっての大事なコミュニケーションツールであるゴロゴロは、先に挙げたように、まだ目や耳が十分に発達していない子ネコにとって、振動が大切な役割を果たしていることがわかります。
リラックス以外の「何かを求めているとき」のゴロゴロの周波数は、220〜520Hzであると報告されています。実はこの周波数とすごく似ているのがヒトの赤ちゃんの発する声なのです。赤ちゃんの声の周波数は200〜600Hzとされており、このことから私たちが反応してしまう周波数であるとも考えられています。

猫のゴロゴロの不思議な効果
ゴロゴロは、その周波数によってある効果が証明されています。
リラックスしているときのゴロゴロの周波数は25〜150Hzの低周波数です。実は20〜50Hzの低周波数は交感神経を抑制、副交感神経を働かせ、緊張を解きリラックスさせる効果があります。また、低周波にはヒトが多幸感を得られるセラトニンの分泌を促す効果もあるとして知られており、自律神経やホルモンバランスを整える働きにも効果があるとされています。ネコたちのリラックスしているゴロゴロというサウンドは、私たちヒトをもリラックスさせる効果があるのです。
ネコは昔から骨折治癒力が高いとされており、他の動物よりも約3倍の速さで治癒すると知られています。その原因は、ネコの発するゴロゴロだということも挙げられています。実際に、骨折したウサギに25〜50Hzの低周波振動を与えた結果、回復が通常よりも早かったと言う報告があります。
現在では一般的な医療として、骨折治療に超音波装置が使用されていますが(ヒトの骨折治療には100万〜300万Hzが使用されています)、こうした治療方法は、医学界がネコの骨折治癒力に着目し、ヒントを得て開発されたものとしても知られています。

猫のゴロゴロのいろいろ
ネコが発するゴロゴロには、ネコたち自身にも周囲にも、幸せな効果をもたらすものであることを多く挙げましたが、一部のゴロゴロには、そうした安心、幸せだけではないこともあるので、心に留めておいてください。
ネコたちは周囲に誰も(何も)居ないとゴロゴロを発しないと言う人たちもいますが、それは誤りです。実はネコたちは、ある一定の条件では一人(一匹)きりでもゴロゴロを発することがあるのです。それは出産のとき、怪我をしているとき、病気のとき、そして私たち家族にとって最も辛い、死期が迫っているときです。
挙げている条件からおわかりのように、ネコたちは自身の状態が辛いとき、苦しいときにもゴロゴロを喉を鳴らします。これは骨折治癒のように身体を回復させるため、リラックスして落ち着かせるためにゴロゴロを発生していると考えられています。(先に挙げた、生後間もない子ネコの場合は、体調不良でゴロゴロを発生することはほぼありません)
私たち家族にとって、ネコたちとの別れはとても辛く苦しいものです。自身の死期が明確にわかると言われているネコ。もう長くないとわかったとき、ゴロゴロと発しているのは苦しさからもあるかも知れませんが、私たち家族の不安を和らげようとしているのかも知れません。
ネコたちのゴロゴロは、まだまだ謎が深く研究が進められていますが、神秘的なネコらしい不思議な効果をたくさんもたらす、優しい現象なのです。

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