猫のしっぽの役割とは?しっぽを見れば猫の気持ちがわかる
猫のしっぽが持つ役割とは?
猫のしっぽには主に3つの役割があると言われており、以下のような場面でその役目を発揮しています。
・高所や狭い場所で身体のバランスを取る
塀の上などの高くて幅の狭い場所でも、猫はスイスイと歩みを進めていきます。また、高所から別の高所へと飛び移ったあとも、猫はぐらつくことがありませんよね。これは、しっぽに使って身体の左右バランスを絶妙に保つことができるため。猫の生活には欠かせないパーツと言っても過言ではないでしょう。
・防寒の役目
寒い冬の日など、猫が身体を丸くしながら顔をしっぽで覆っていたりしますね。このしぐさは、しっぽを顔に巻きつけて冷えから身体を守っているのです。人間でいうところのマフラーのようなものにもなります。
・感情を表現するツール
しっぽの動きや状態には、そのときの猫の感情があらわれます。猫のしっぽには喜怒哀楽を表現するという役目もあるんです。しっぽの毛が逆立って太く見えたり、大きくブンブンと振り回したりと、いろいろな表情を見せる猫のしっぽ。具体的なしっぽの状態と猫の感情の関係について、下にご紹介していきます。
「しっぽ」の状態で猫の気持ちがわかる
愛猫のしっぽの状態と、そのときの感情は密接に関係しています。代表的な例をいくつか挙げてみます♪
・しっぽの毛が逆立って膨らんでいる
何かに対して「威嚇」している状態。身体じゅうの毛が逆立ち、同時にしっぽの毛も逆立つことで敵に自分の身体を大きく見せて怒りの感情をあらわします。通常よりも1.5~2倍くらいの太さに膨らむので、見た目にもわかりやすいです。
威嚇や怒りのほかに、驚いたときや恐怖を感じたときにもしっぽが膨らむことがあります。いずれにしても、このときの猫は興奮や緊張状態にあるのでまずは優しく見守ってあげましょう。
・ピーンとしっぽが立っている
ごはんがほしいときや何かに注目して「嬉しい」気持ちになっています。空に向かって伸びるかのようにしっぽを立てていたら、猫はとてもご機嫌な状態。もしすり寄ってきたら、優しくなでてスキンシップをはかってみましょう。
・しっぽがダランと下がっている
地面を向くかのように猫のしっぽがダラリと下がっているときは「元気がない」の合図です。何か失敗をして飼い主さんに叱られると、猫はシュンとなってしっぽも下がります。
体調がすぐれないときも、しっぽが下がる傾向にあります。愛猫の体調に異変があらわれていないかをよく確認して、普段と様子が違うときは動物病院に連れていきましょう。
・しっぽを前脚に巻きつけている
座った状態で前脚を隠すようにしっぽを身体に巻きつけているときは「リラックスしている」証拠です。あまりかまわず、ひとりでゆっくり過ごさせてあげると良いですよ。
・しっぽをバタバタ大きく振っている
ズバリ「ストレスやイライラ」のサインです。ゆっくりではなく早めのテンポでバタバタさせているときは、何かストレスを感じているかもしれません。よく観察してストレスやイライラの原因を取り除いてあげましょう。
・抱っこをするとしっぽをバタバタさせる
抱っこをされるを「嫌がっている」サインです。今は抱っこされたくない気分かもしれません。無理に抱っこしようとすると機嫌を損ねてしまうので、下ろしてあげるのが良いでしょう。
・左右にゆっくりとしっぽを振る
こちらのケースは「リラックス」している状態です。前脚にしっぽを巻きつけているときと同様に、ひとりでゆったり過ごさせて遠くから見守ってあげてください。
・しっぽを後ろ脚のあいだに隠す
これは「恐れ」を何かに対して感じている状態。しっぽを巻き込んで身体を小さく丸めることで、外部から身を守ろうとします。何を怖がっているのかをよく見極めて、必要であれば抱っこしてあげてもいいですね。
猫のしっぽはデリケート!
振ったり丸めたり、いろいろな動きを見せる猫のしっぽには「尾骨神経」と呼ばれるとても大事な神経が通っています。この尾骨神経は猫の身体のあちこちの神経とつながっていて、故障してしまうと身体にさまざまな障害をもたらしてしまいます。
可愛くてつい猫のしっぽを私たちは何気なく触りがちですが、重要な神経が集中している部分でとてもデリケートなパーツですのでむやみに触らないほうが良いでしょう。ふざけて引っ張ったり間違って踏んでしまうのもNGです。
腰のあたり、しっぽの付け根をトントンと軽くたたくと喜ぶ様子を見せることもあります。しっぽの付け根付近にもいろいろな神経が集中しているので、適度に刺激されることで気持ちがいいと感じると言われています。
猫にとってものすごく大切なしっぽ。愛猫がいつまでも元気に過ごせるよう、しっぽの扱い方にもぜひ気をつけてみてくださいね。
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