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保護猫を飼う。迎えるまでの大切なこと

キャットケアスペシャリスト
寺坂優子
[記事公開日]  [最終更新日]
猫を飼うと決めた時にまず考えるのは、どこから迎えるか?だと思います。今は、ペットショップの他に保護団体や保健所から迎えるという選択肢などさまざま。
今回は、保護団体から猫を迎えるまでの心の準備や、大切なことなどをあれこれご紹介します。
[ 目次 ]
保護猫を飼う。迎えるまでの大切なこと

●猫と暮らす心の準備をする

猫を飼うことはずーっとこの先、何年も一緒に暮らすことになります。たださみしい時の癒しや、可愛いだけのぬいぐるみではありません。仕事で疲れて帰ってきても体調がすぐれなくても、猫の食事やトイレ掃除などの世話は毎日続きます。時には病気をして通院が必要になったり、高齢になったことによる介護が必要になる場合もあります。
また猫を飼うには費用もかかります。猫の平均寿命は約15才。猫の生涯にかかる費用は約240万円とも言われています。経済的な基盤がないのに見切り発車で猫を飼い始めるのはNGです。猫との生活を無理なくおくるためにも、経済的に無理がないかも合わせて考え、最後まで命を見守るという責任感をもつことが必要になります。
≪猫と暮らす主な費用≫
・避妊・去勢手術(譲渡時に子猫の場合は必要)
・毎年1回のワクチン接種と健康診断
・フード・トイレ砂
・外出時のペットホテル・ペットシッター代
・病気による通院費
・ペット保険など

●猫を迎える環境を整える

心の準備ができたら、次に実際に猫を迎える環境を整えましょう。
まず賃貸住宅に住んでいる場合は、ペットの飼育が可能かどうかの確認をすることが必要になります。猫を迎える環境が整ったら、お迎え用品を準備しましょう。
・キャットフード
・トイレ一式(本体と猫砂)
・猫用食器
・猫用ベッド
・爪とぎ
・おもちゃ
・キャリーバッグ

≪ペットフードの準備≫
ペットフードは大きく分けて、ドライフードとウェットフードに分けられます。主食となるフードは「総合栄養食」と記載されているものを選びましょう。それ以外の「間食」、「一般食」などはおやつの分類になります。
それでは、ドライフードとウェットフードどちらをあげればいいのか、それぞれのメリットデメリットについてもご紹介します。

〈ドライフード〉
メリット・・・日持ちがする、コストがウェットに比べると安い、栄養バランスが良いなど。
デメリット・・・乾燥しているので、水分含有量がほぼゼロ(5~10%)、嗜好性は悪いなど。

〈ウェットフード〉
メリット・・・高タンパク、高脂肪の物が多く、少量でも良い、消化に良い、嗜好性が高い、水分含有量(75%以上)が多いので、水分が摂取できるなど。
デメリット・・・コストが高い、日持ちがしない場合が多い、歯の周りに残りやすいなど。

それぞれにメリット、デメリットがありますが、一番大切なのは、猫にとって必要な栄養バランスが含まれているかどうかです。たとえば、尿路結石の経験がある猫など持病がある場合には、それに適した療法食が必要になります。ただ、猫にも食の好き嫌いがあるので、もしなかなか食べてくれない場合には、嗜好性の高いフードを混ぜてみるなどいろいろ試してみるのも良いでしょう。

その他にもできれば揃えておきたい物は次の通りです。
・キャットタワー
・グルーミング用品
・首輪
猫は、上下運動を好む動物なので室内でもストレスをためないように、できればキャットタワーを用意してあげるといいでしょう。キャットタワーにも種類があるので簡単にご紹介します。

【子猫などに適したコンパクト型】
高さが1m未満の小さなものなので部屋の大きさに関係なく比較的設置しやすく、爪とぎや寝床などとして活用できのも魅力です。中にはキャットタワーを使わない猫もいるので、最初のお試しとしてもオススメです。

【設置場所を変更できる据え置き型】
猫の反応を見ながら設置する場所を簡単に変えられるのが便利です。3段程度の高さもあるので上下運動にもなります。ただ移動できるため倒れたりしないように、土台がしっかりとしたものを選ぶのが大切です。

【高いところまで登れるつっぱり型】
天井に届くぐらいまでの高さのあるキャットタワーです。より高い所を好む猫には最適。天井と床で突っ張って固定するので安定性があります。ただし簡単に移動することが出来にくいので、最初に設置する場所を決めておく必要があります。
猫の年齢や運動量などによって使うものを選びましょう。

保護猫を飼う。迎えるまでの大切なこと

●保護団体に応募する

猫を迎える環境が整ったら、いよいよ民間の保護団体に応募してみましょう。
保護団体ではホームページやFacebook、ブログやTwitterなど様々なかたちで里親を募集しています。また、時には里親募集サイトに登録している場合もありますので、まずは地元の保護団体を探してみて、どのようなかたちで里親を募集しているのかチェックしてみましょう。

【気になる子が見つかったら】
里親希望に応募する前に、自分のライフスタイルや性格に合っているかじっくりと考えましょう。
例えば、長時間留守にするのにかまってほしい子猫を迎えるのは賢明ではありません。また家族に猫アレルギーがいないかも迎える前に調べておく必要があります。

【応募する】
自分に合った猫が見つかったら里親に応募しましょう。インターネットや譲渡会など、保護団体によっては事前にアンケートの記入をお願いされる場合があります。団体によって保護された猫の多くはペットショップとは違い、簡単に受け渡すことはありません。終生飼養が可能か、飼い主にはある一定の条件が課されます。
例えば、「ペット飼育可の住宅か」「完全室内飼育が可能か」「必要な時に必要な医療を受けさせられるか」「脱走防止対策はできるか」「迷子防止策をとれるか」などです。時には年齢制限がある場合もあります。高齢者が子猫を飼いたいという場合には、後見人が必要な場合もあります。条件を満たしたら、保護団体が自宅を実際に訪問して飼育環境を確認することもあります。そこでOKが出たらトライアルのスタート、もしくは正式譲渡となります。

●まとめ

保護団体から迎える際、譲渡条件が厳しすぎるとの意見もありますが、不適切飼養、虐待、再放棄を防ぐため、厳しすぎるとも思える条件を里親候補者に課すことは致し方ないことだと理解しておきましょう。
譲渡が決まったら保護猫はもう家族の一員です。迷子にさせないのはもちろんのこと、愛情をそそぎ最後まで飼い続けることが大切です。

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