猫の肉球トラブル│原因とその症状から対処法までご紹介
猫の肉球が持つ役割とは?
ぷにぷにの感触を持つ肉球には、どんな役割があるのでしょうか。猫の生活に欠かせない大切な肉球について見ていきましょう。
役割1:クッション材
猫は室内や屋外でも、高低差のある場所を下りたり上ったりします。その際に、衝撃を吸収してくれるクッション材となるのが肉球です。
役割2:滑り止め
上り下りや走ったりするとき、肉球が滑り止めの役割を果たしてくれます。肉球にじんわり汗をかいて、より滑りにくくすることもできるのです。
役割3:物をつかみやすくする
役割2と機能が近いですが、物を握ってつかみやすくするはたらきも持ちます。肉球の持つ適度な弾力が、物をつかんだときにしっかりとホールドしてくれるのです。何かにしがみつき、離れにくくしてくれるのも肉球のおかげです。
役割4:足音を消してくれる
猫は歩行音がしないですよね。それは肉球が衝撃を吸収してくれているから。もとは肉食で獲物を狩っていた猫は、ターゲットに気づかれずに近づく必要がありました。肉球があることで、音を立てずに移動することができるのです。
役割5:顔のお手入れ道具として
猫が顔を洗うときは、前足の肉球を舐めますよね。濡れた肉球で顔に触れることで、猫は顔を洗っています。肉球は猫にとって、顔のお手入れ道具でもあります。
猫の肉球トラブル│こんな症状ありませんか?
猫の肉球を見て、切れていたり腫れていたりといった場合、考えられる原因は以下のようなものが挙げられます。
・切れている
どこかで肉球を切ってしまい、怪我をしたと考えられます。異物を踏んでしまって、そこから肉球に傷がついて切れると、猫の足跡に血痕がみられることもあります。
対処法:肉球を確認して異物が刺さったままになっていたら、やさしく取り除いてあげましょう。そのあと、清潔なガーゼやタオルを強めに押し当てて止血します。血がなかなか止まらないときは、早めに動物病院で診てもらいましょう。
・腫れている
夏場は虫刺されによって、猫の肉球や脚にかけて腫れてしまうことがあります。症状の大小は刺された虫の種類にもよりますが、特に注意が必要なのはハチに刺されてしまった場合。刺されると、見た目にもすぐわかるほど腫れあがります。
対処法:肉球を見て異物が付着している場合は取り除いてあげます。肉球が腫れてしまったら、早めに獣医師の診察を受けるのがベストです。
・かさぶたができている、ひび割れ
私たち人は、冬になると手の肌が乾燥してカサカサになりますよね。猫も肉球が乾燥して、カサついたり、ひどいとひび割れを起こしたりします。
対処法:部屋の湿度を適切に保ちます。50~60%の湿度が適切です。また、カサつく部分を専用のクリームでケアしてあげると良いでしょう。
かさぶたができている場合、肉球が皮膚炎を起こしている可能性もあります。このケースは放置せず、なるべく早めに獣医師の診察を受けましょう。適切な治療が必要です。
猫の肉球トラブル│肉球が冷たい?熱い?疑われる病気とは
肉球が冷たかったり、逆に熱かったりするときは病気の心配もあります。
肉球が冷たいとき
冬の冷たい床の上などで遊んだあとは、肉球は冷たくなります。タオルに包んで温めたり、マッサージしてあげると、血流が促進されてやがて冷たさも解消されるでしょう。
肉球から脚先がつねに冷たい場合、心臓病や血栓症が疑われます。心臓の血管でできた血栓が詰まり、動脈内でとどまって脚先にまで血液が行き渡らなくなってしまいます。この場合、後ろ足に異変が起きやすく、放っておくと生死に関わります。変だなと感じたら、すぐに動物病院で診察を受けるようにしましょう。
肉球が熱いとき
猫の肉球が熱っぽいなと感じるときは、猫の体も同様に熱っぽいかそうではないかを確認してみてください。単純に眠いときは、肉球はぽかぽかと温かくなります。ですが、体調不良で発熱している、もしくは熱中症になっているケースでは、肉球ばかりでなく体や耳なども同じく熱くなります。
また熱っぽさのほかに、食欲不振やぐったりしているなどの症状もみられる場合は、なるべく早めに動物病院で診察を受けてください。
肉球を健康に保つためのお手入れ方法
猫の肉球の天敵は乾燥です。肉球を乾燥から守るための具体的なお手入れ方法をご紹介していきますね。
お手入れ1:猫の肉球専用クリームでケアする
専用クリームは、人で言うところのハンドクリームのようなものです。カサついた肉球に、やさしく塗りこんであげましょう。このときは必ずペット専用のものを使うことが大切!間違っても、人用のハンドクリームなどは使用しないでください。猫の口に入ってしまうと危険です。猫に使用可能な、安全性が確認されている専用のクリームで、カサカサやひび割れをケアしてあげましょう。
お手入れ2:肉球周りの毛をカットする
猫は肉球の周りにも毛が生えています。特に長毛種の猫は肉球周辺の毛が長く伸びて、歩いただけでスリップしてしまうことも。猫の肉球が毛でうもれ気味な場合は、適度な長さにカットしてあげましょう。自分でカットするのが不安…というなら、トリマーさんに依頼するのもひとつの手です。
お手入れ3:肉球をマッサージしてあげると◎
スキンシップを兼ねて、日頃から猫の肉球をマッサージしてあげると、肉球の異変にも気づきやすくなります。お手入れ1と同時進行でもいいですね。力をかけすぎないよう、やさしくモミモミしてあげましょう。肉球に触られることに猫が慣れると、普段の爪切りなどもしやすくなるメリットが生まれます。
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