【人気犬種ランキング別】犬種ごとにかかりやすい病気
実は、犬種ごとに「かかりやすい病気」というものがあります。
今回は、2021年の飼育頭数ランキング順にご紹介していきます。
※アニコム損保「人気犬種ランキング2021」より引用
1位:トイプードル
12年連続飼育頭数1位です!不動の王者ですね。
それでは、トイプードルに多い疾患を見ていきましょう!
・膝蓋骨脱臼(パテラ)
・流涙症
・外耳炎
・骨折
・白内障
・副腎皮質機能亢進症
トイプードルは、成犬になる前の骨折が他の犬種に比べて多いと感じます。
抱っこされているところから、飛び降りようとしたりすることが多いですので、抱っこの際は注意してくださいね。
2位:チワワ
超小型犬で飼いやすいイメージのあるチワワですが、以下に挙げる疾患が多いです。
・僧帽弁閉鎖不全症
・水頭症
・膝蓋骨脱臼
チワワで一番多いのは、圧倒的に僧帽弁閉鎖不全症です。
シニアに差し掛かったら定期的に動物病院を受をして、聴診をしてもらい、心雑音がないのか確認してもらうのもいいかもしれません。
また、最近、咳が増えたな…、お散歩嫌がるようになったな…などの症状が現れた際にも、動物病院を受診することことをおすすめします。
水頭症は先天的な疾患で、小さい頃にふらつき・旋回運動・てんかん様発作のような神経症状を示します。
3位:M I X犬(体重10kg未満)
最近は、ペットショップなどでもM I X犬が増えたように感じますよね。
チワワ×ミニチュアダックスフンドの「チワックス」や、マルチーズ×プードルの「マルプー」など、犬種の組み合わせによっても、そして、その子その子で表情や柄が異なるのがM I X犬の魅力ですよね。
MIX犬は、この病気が多い!というのはなく、純血種よりも病気にかかりにくいとは言われています。
ただ、犬種の組み合わせによって、出やすい疾患があるのもまた事実です。
すなわち、チワックスなら、チワワの僧帽弁閉鎖不全症、ミニチュアダックスフンドの椎間板ヘルニアなど、のリスクをそれぞれ持っていることになます。
どの犬種が混ざった子なのかを踏まえて、どのような病気にかかりやすいのかを確認しておきましょう。
4位:柴犬(豆柴含む)
動物病院に勤務していても、「最近、柴犬増えたな〜!」と感じます。
柴犬のかかりやすい疾患はこちらです。
・アレルギー性皮膚炎
・緑内障
・認知症
上記の3疾患は、どれも柴犬で多いなあと感じます。
アレルギー性皮膚炎であれば、ご飯をアレルギー対応のものへの変更や、痒み止めの投薬が一生続くかもしれません。
体重も軽くはないので、ご飯やお薬の価格もそれなりにかかってきます。
性格的にも攻撃性が強い子も多いので、飼う前にしっかりと検討してから、飼育を始められるといいですね。
5位:ポメラニアン
ふわふわもこもこで、カットも楽しめるポメラニアン!
こちらがポメラニアンにおおい疾患です。
・環軸亜脱臼
・脱毛症X(アロペシアX)
・気管虚脱
・僧帽弁閉鎖不全
・膝蓋骨脱臼(パテラ)
脱毛症Xは別名「ポメハゲ」とも言います。
バリカンでのサマーカット後に、毛が生えてこなくなる、ふわふわの毛質が硬くなるなどの症状があります。
ポメラニアンは、この疾患が明らかに多い!と動物病院で感じることは少ない気がします。
6位:ミニチュア・ダックスフンド
数年前に比べると飼育頭数が減ってはきているものの、いまだに高い人気を誇っているミニチュアダックスですが、そんなダックスちゃんに多い疾患はこちら。
・椎間板ヘルニア
・進行性網膜萎縮
・外耳炎
・乳腺腫瘍
ミニチュア・ダックスフンドに特有なのは、椎間板ヘルニアと進行性網膜萎縮です。
椎間板ヘルニアはいきなりキャンと鳴いて後肢がふらつく、動かなくなるといった症状を示すことが多いですので、少しでもおかしいなと感じたら、動物病院を受診してください。
7位:ミニチュア・シュナウザー
ミニチュア・シュナウザーも最近飼育頭数が増えたと感じる犬種の一つです。
・皮膚腫瘍
・膵炎
・副腎皮質機能亢進症
・股関節形成不全
・白内障
ポメラニアン同様、これが明らかにかかりやすいという疾患はないように思いますが、上記が統計的にシュナウザーに多い疾患です。
膵炎は命に関わることもありますので、膵炎を疑う症状が出た場合には、すぐに動物病院を受診しましょう。
8〜10位
8位:フレンチ・ブルドッグ
・短頭種気道症候群
・椎間板ヘルニア
・熱中症
・アレルギー性皮膚炎
フレンチ・ブルドッグは「夏に弱い」犬種です。
短頭種気道症候群のため、気道が狭く、呼吸がしにくく、余計に熱中症にかかりやすいですので、夏場は特に注意しましょう。
9位:ヨークシャー・テリア
・レッグ・カルべ・ペルテス病
・皮膚炎
・僧帽弁閉鎖不全症
・膵炎
ヨークシャー・テリアも、この疾患が明らかに多いと動物病院で感じることは少ないです。
ただ、とても毛が絡まりやすい犬種ですので、カットせずに伸ばすようであれば、細かなお手入れが必要になります。
10位:シー・ズー
飼いやすいと言われているシー・ズーですが、犬種特異的な疾患が多い犬種でもあります。
・皮膚炎
・ドライアイ
・異所性しょう毛(逆さまつげ)
・流涙症
皮膚疾患は多く、体がベタつきやすいですので、日々のお手入れは入念に行いましょう。
また、眼科疾患が多いことも特徴の一つです。
目脂が増える、目を開きにくくなるなどあれば、早い段階で動物病院を受診しましょう。
いかがでしたか?
犬種ごとにかかりやすい疾患は様々です。
飼育し始める前に、その犬種はどのような病気にかかりやすいのか、また、現在飼っている子がどのような病気にかかりやすいのかを知っておくといいでしょう。
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