トリマーの仕事とは?必要な知識や向いている人を解説
犬や猫が好きな人なら、一度は「トリマーになりたい」と考えたことがある方は多いのではないでしょうか。本記事では、トリマーの仕事内容やトリマーに必要な知識、向いている人の特徴を紹介します。
トリマーの仕事内容
トリマーの仕事は、犬・猫のシャンプーだけでなく、飼い主さんから要望を聞いたり、お預かりしているペットのお世話をしたりと多岐にわたります。ここでは、トリマーの主な仕事を4つ紹介します。
・犬や猫のグルーミング
トリマーと言えば、まず思い浮かぶのが犬や猫のグルーミングです。グルーミングとは、ブラッシングやシャンプー、カット、爪切りなどのお手入れ全般を指します。
トリマーは、シャンプーやカットだけでなく、爪切りや耳掃除などのケアも行います。時には、被毛をカラー剤で染めたり、長い被毛をまとめるラッピングをしたりなど、犬や猫の手入れに関する幅広い技術が必要です。
・犬や猫の健康状態の確認
トリマーの仕事には、預かったペットの健康状態をチェックすることも含まれています。耳掃除やブラッシング、シャンプーをしているときに、耳や皮膚、目などに異常がないか確認を行います。特に皮膚の状態のチェックはしっかりと行い、皮膚が荒れている場合は薬用シャンプーを使用するなど、皮膚に合わせてシャンプーやトリートメントの種類を選びます。
トリマーが気づいたペットの異常は、お迎えに来た飼い主さんに伝えられます。また耳や皮膚、ペットの体調が悪く、このままグルーミングを続けるのは危険とトリマーが判断した場合、飼い主さんに連絡をしてすぐに病院に連れていくことを薦めることもあります。
・飼い主さんとのコミュニケーション
トリマーは、自分の好きなように犬や猫をカットできるわけではなく、まずは飼い主さんからどのように仕上げて欲しいかなどの要望を聞き取ります。犬や猫に毛玉がたくさん付いていたり、毛の長さが足りなかったりするときは、飼い主さんの要望通りの仕上がりにはできない場合もあります。なぜ要望通りのカットができないかを飼い主さんに伝えて、納得してもらうことも大切です。
・ペットのお世話
グルーミングの間は、ペットを飼い主さんから預かります。シャンプーのみであれば1時間程度で終わりますが、カットまですると3時間ほどかかる場合もあります。そのため預かっている間、排泄などの最低限のお世話が必要です。
また、サロンによっては、ペットホテルを併設しているところもあり、ペットホテルで預かっているペットの世話をお願いされることもあります。ペットホテルで預かっている犬や猫のお世話は食事や排泄、散歩などさまざまです。一般的なお世話だけでなく、体調に異変がないかの確認も重要な仕事と言えるでしょう。
トリマーに資格は必要?
トリマーになるにはどのような知識や資格が必要なのでしょうか。
実は、トリマーには国家資格がなく、トリマーになるための資格は必要ありません。専門的な技術向上を目指したいという方は、民間の協会が認定しているトリマーの資格取得を目指す人もいます。
資格がなくてもなることができるトリマーですが、犬の体の構造やカット技術など専門的な知識が必要になります。そのため、トリマーになるには、トリミングの専門学校または通信講座で勉強することをおすすめします。
トリマーになるために必要な知識
トリマーになるには、犬や猫についてのグルーミング技術だけでなく、動物についてのさまざまな知識が必要です。トリマーに必要となる知識の一例は以下の通りです。
・犬や猫の骨格
・しつけ
・犬や猫の病気
・動物の性質
・体の部位
・栄養学
・マナー
動物に関する知識が重要になりますが、トリマーは飼い主さんと接する接客業のため、社会人としての最低限のマナーも必要です。また学校によっては、サロンを経営するうえで必要になる簿記や経営学などの知識を教えてくれるところもあります。
トリマーに向いている人の特徴
「犬や猫が好き」という気持ちは、トリマーにとって大切です。しかし、好きという気持ちだけでは、トリマーとして成功することができません。ここではトリマーに向いている人の特徴を3つ紹介します。
・人とのコミュニケーションが好きな人
トリマーは、飼い主さんと積極的にコミュニケーションをとり、信頼してもらう必要があります。そのため、人とのコミュニケーションスキルが求められます。動物だけでなく、人とのコミュニケーションが好きな人がトリマーに向いていると言えるでしょう。
・流行に敏感な人
人間のヘアカットと同様に、犬のカットスタイルにも流行があります。とくにプードルのカットスタイルは、さまざまな種類があり、モヒカンカットやブーツカットなどいろいろなオーダーが入る可能性があります。飼い主さんから「こんなカットにしたい」という要望をできるだけ再現できるように日頃から情報収集が大切です。
・集中力のある人
特にカットをするときに、集中力が求められます。カットは数ミリ単位で調節し、カットしている動物の動きに合わせて作業を進めていく必要があります。また、1日行うグルーミングは1匹だけでなく、多いときには5匹以上担当することもあります。そのため、トリマーには長時間カットできる集中力が大切です。
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