猫の夜鳴きが止まらない!原因と効果的な対処法を紹介
睡眠を妨げられ、日常生活や仕事に支障をきたす場合もあるでしょうし、ご近所の目も気になるでしょう。
また、猫自身も辛い思いをしているかもしれません。
「うちの猫はなんで夜鳴きをするの?」「どうしたら鳴きやむの?」今回は、そんな疑問にお答えしていきます。
要求・不満・発情期による夜鳴き
猫の夜鳴きの理由は多岐に渡ります。そのひとつに「要求・不満・発情期」に起因する夜鳴きがあります。
■お腹が空いた
もし、毎朝決まった時間に甲高い声で鳴いているならば「お腹が空いたからご飯ちょうだい!」と要求している可能性が高いでしょう。
朝夕の1日2回食事を与えているご家庭では、朝方にお腹が空くのは自然です。その場合は「飼い主さんが起きる=朝ご飯」となっているのではないでしょうか。そうすると、お腹が空いた猫は、必死に鳴いて飼い主さんを起こすようになります。
■遊び足りない・運動不足
仕事などで日中あまり遊んであげられないといった場合、猫は運動不足になりがちです。
すると、日中に発散できずに持て余している体力を発散しようと夜に部屋中を走り回ったり、「遊ぼうよ」と鳴いて誘ったりすることがあります。
■トイレが汚れている
猫はきれい好きな動物です。トイレに排泄物が残っているのを嫌がる猫もいます。日中はこまめに取り除けても、夜は寝ているので、掃除ができない場合も多いでしょう。
そんなときに、トイレが汚れているのを不満に感じ、鳴いて訴えてくる猫がいるのです。
猫によっては汚れているトイレを使いたがらないため、粗相をしたり我慢したりなどの問題につながる可能性もあるので注意が必要です
■寂しさ・不安
家に迎えたばかりの子猫が夜鳴きを繰り返すことがあります。それまでいっしょに過ごしていた兄弟や母猫から離されて、知らない場所に連れてこられた寂しさと不安からの夜鳴きだと考えられます。
自宅の環境に慣れれば、次第に落ち着いてくるでしょう。なんらかのケアは必要ない?
■発情期に異性を求めている
メスの成猫は春と秋の年2回発情期をむかえます。その際に相手を求めて、野太い大きな声で鳴き続ける猫がいます。
メス猫だけでなく、オス猫もメス猫を求めてびっくりするような大きな声で鳴きます。
老齢の猫は老化による不安や認知症のよる夜鳴き
猫は老化で体の機能が衰えると、それまでと違う感覚に不安を感じて鳴く場合があります。たとえば、耳が遠くなって音が聞こえにくくなった、白内障で視力が落ちて目が見えにくくなったなどです。
そのほか、老猫で多いのが「認知症」による夜鳴きです。夜鳴きのほかにも以下のような様子が見られたら認知症の可能性を疑います。
・夜中に大きな声で鳴きながら徘徊する
・攻撃的・破壊的になる
・同じ場所をぐるぐる回る
・トイレ以外で排泄する
・呼びかけても反応しない
・1日中寝ている
これらはあくまで一例です。認知症の症状は多岐に渡ります。もし、これまでと違う行動がくり返し見られるようになったら、獣医師に相談しましょう。
病気や痛みによる夜鳴き
病気や体の痛みが夜鳴きの原因になることもあります。老齢の猫では、甲状腺機能亢進症が多いと言われています。
甲状腺機能亢進症とは、甲状腺の働きが活発になって、甲状腺ホルモンが必要以上に分泌される病気です。その結果、以下のような症状があらわれます。
・発情期のような異常な夜鳴きをする
・食欲が旺盛になるのに痩せる
・活発または攻撃的になる
・下痢や嘔吐がみられる
・毛がパサパサする
夜鳴きのほかにもこのような症状が見られたら、念のため動物病院を受診しましょう。
夜鳴きを改善する5つの対処法
猫の夜鳴きを改善するためには、原因に合わせて適切に対処しなければいけません。以下を参考に対策を検討しください。
■対処法1:食事の与え方を見直す
明け方にお腹が空いたと訴えているなら、食事の与え方を見直し、必要に応じて変更しましょう。
具体的には以下の方法があります。
・寝る前に少しだけフードを与える
・食事の時間を遅くする
・食事の回数を増やす
・自動給餌機を使用する
■対処法2:遊ぶ時間を増やす
遊び足りない、または運動不足の猫は、いっしょに遊ぶ時間をつくりましょう。猫は持久力がないため、遊ぶ時間は10〜15分ほどでも十分です。
いっしょに遊ぶのが難しいときは、電動のおもちゃを使用する、上り下りができるようにキャットタワーを設置するなど運動量を増やす工夫をすると良いでしょう。
■対処法3:トイレの数を増やす
猫のトイレの数は猫の頭数+1が理想だと言われています。多頭飼いで頭数が多い場合は、グループの数+1を目安に設置しましょう。
トイレが複数あれば、いつでもきれいなトイレを使えるため、夜鳴きの防止につながる可能性があります。
■対処法4:避妊・去勢手術をおこなう
夜鳴きの原因が発情期ならば、避妊・去勢手術をおこなうのが解決策となります。
オス猫はスプレー行為がなくなる、穏やかな性格になるといったメリットがあります。また、メス猫は発情期のストレスから解放されますし、卵巣や子宮などの生殖器の病気予防にも効果的です。
避妊・去勢手術には、夜鳴き以外にもさまざまなメリットがあるので、繁殖の予定がなければ検討をおすすめします。
■対処法5:病気や痛みの原因を取り除く
認知症や甲状腺機能亢進症などの病気、体の痛みからくる夜鳴きの場合は、適切な治療をおこなうことで、夜鳴きを軽減できるでしょう。
また、認知症や目が見えにくいなど老化による体の変化が原因であれば、不安を取り除くなどの精神的なサポートも同時におこなう必要があります。
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