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大人の猫がじゃれすぎて困る!原因は飼い主さん?

ペット栄養管理士
伊藤悦子
[記事公開日]  [最終更新日]
猫がじゃれついてくるのは一見かわいいものですが、子どもが噛まれたり、思わず猫を振り払ったりなど大変危険です。実は猫が人間にじゃれつくのは、人を獲物だと思っているから。そしてその原因を作っているのは人間です。正しい対応で、危険なじゃれつきを減らしましょう。
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大人の猫がじゃれすぎて困る!原因は飼い主さん?
猫がしつこくじゃれてきて困ることはありませんか?興奮して手を血が出るほど噛んでくる、歩いていると人間の足に飛びかかってくる、などは猫にとっても人間にとっても危険で好ましくありません。実は猫のじゃれつきの原因を作っているのは人間です。正しく対応して、じゃれつきを減らしましょう。

家の猫、狂暴かも?

猫を撫でようとすると、その手に飛びかかって噛もうとする、または噛んでくる…こんなことが続くと撫でるのも大変です。歩いているだけなのに、足に飛びついてきて転びそうになったり、猫を踏んでしまいそうになったり。

家具など、物陰に隠れて人が通りかかるのを待っている猫もいます。「うちの猫、面白い」と笑い話ですんでいればいいですが、人が大けがをする可能性もあり危険です。おもしろ動画として、ネットにアップされていることもありますが、真似をすることはやめましょう。

大人の猫がじゃれすぎて困る!原因は飼い主さん?

どうしてじゃれついてくるの?

猫にとって、目の前でひらひら動く人の手や足は「獲物」だからです。猫は子猫のうちから遊びを通して狩りの練習をしています。猫にとって狩りをすることは正常な行動であり、おもちゃを使って遊ぶのなら問題はありません。

しかし対象が人になるとさまざまな問題が生じます。猫のじゃれつきがかわいいからといって、手で遊ばせたり、わざと追いかけられたりすると「人間を獲物として襲ってよい」と認識させてしまうことになります。獲物を捕まえたいのですから、物陰に隠れて獲物(人間)を待ち伏せするのです。

大人の猫がじゃれすぎて困る!原因は飼い主さん?

じゃれつきに反応していませんか?

猫に噛まれるたびにキャーキャー叫んだり、じゃれついてくるたびに「やめて!」と大騒ぎしていませんか?その反応に猫はますます興奮します。なぜなら獲物を攻撃して「反応があった、自分の攻撃が効果が出ている」と猫は受け止めるからです。捕まえらえそうになったねずみが、大きな声で鳴いているようにとらえているのだと考えましょう。逃げれば「しまった!獲物を逃がしたぞ!」と思っています。

ですから大騒ぎすればするほど、猫は獲物である人間に対して興奮します。そうなるとじゃれつきは激しくなっていくかもしれません。

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叩いたり、怒鳴ったりするのはダメ

猫に噛まれると、誰しも痛みを感じて思わず怒りたくなるでしょう。しかし怒ることは逆効果です。特に「叩く」「怒鳴る」「猫の首を持って持ち上げる」などは絶対にやめましょう。

猫は恐怖を感じ、人に対しての信頼も失くしてしまいます。信頼をなくしたあとは、攻撃してくる相手への反撃として、噛んだり、引っかいたりしてくる可能性もでてきます。猫は自分の身を守ろうとしますから、当然のことです。

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知らんぷりが効果的

ではどうすれば猫の「じゃれつき」をやめさせることができるのでしょうか?

ずばり「猫の獲物にならない」ことです。じゃれついてきても知らんぷりします。なかなか難しいですが、手ごたえがないことを認識させます。

また手を猫の前に出さないようにしましょう。特に、撫でようとして頭の上に手をひらひら差し出すのは危険です。

いつも猫が待ち伏せしている場所があるなら、そこを通らないようにするか、待ち伏せできないように物を置くなどします。とにかく猫に反応しないことです。じゃれつきをやめさせれば、大騒ぎすることも、怒ることもしなくてすむようになります。

大人の猫がじゃれすぎて困る!原因は飼い主さん?

他の遊びを教えよう

猫には他の遊びを提供しましょう。餌を狩る気持ちを満たすような遊びをすることで、猫は楽しく過ごすことができます。もちろん人間の手を使わない遊びです。子猫だけでなく大人の猫にも遊びは大切。いろいろと工夫して遊びましょう。

猫じゃらしや蹴りぐるみなどで一緒に遊びます。注意したいのは、猫がおもちゃを誤って飲み込まないようにすること。特に紐状のおもちゃは、飲み込むと腸に絡まってしまうこともあるので、おもちゃを放置しないでください。またはずれやすいボタンや羽飾りがついていないか、よく確認してから遊ぶようにしましょう。

新聞紙の下などで、おもちゃをごそごそ動かすと猫はがぜん興味をもちます。猫が好むおもちゃや遊びを探りながら、いろいろと工夫してみましょう。

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フードをあちこちに置くのもおすすめ

家のあちこちに、フードを入れたお皿を置いたり隠したりするだけでも遊びになります。猫は探索しながら、フードが食べられることができます。いつもたっぷりのご飯がお皿にのっているよりも、ずっと楽しめるはずです。ただ食べ忘れがあると、フードが腐敗したり虫がわいたりするので隠した場所を忘れないでください。

おやつを入れられる知育玩具を使うのもいいでしょう。フードを出すのに、考えたり転がしたりと工夫が必要なおもちゃは狩りの気分を味わえます。

メリットは、飼い主さんが忙しいときのひとり遊びにできること。フードがあればあるだけ食べてしまうタイプの猫の食べ過ぎも予防できます。

大人の猫がじゃれすぎて困る!原因は飼い主さん?

まとめ

猫の人への過剰なじゃれつきは、人を獲物と見立てている行動であり、誘発しているのは実は人自身です。ケガやトラブルにつながるおそれもあるので、改善していくことが大切です。大切なことは、猫の前で手をひらひらさせるなどからかわないこと、じゃれつかれても騒がないこと。そしておもちゃを使って、狩りの本能を満たしてあげましょう。

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